韓国紙セゲイルボ「社説」

李在明大統領が11日、臨時国務会議(閣議)を開き、曺国前祖国革新党代表夫妻と尹美香・崔康旭元議員などが含まれる8・15特別赦免(恩赦に相当)案を議決した。尹建永議員、白元宇元議員など親文在寅系の人々も赦免対象に含まれた。曺氏と尹氏の場合は、法務部(法務省)赦免審査委を通過した後、「統合」と8・15光復節赦免の趣旨に合わないという世論が高まったが、李大統領はこれを無視した。就任後初の赦免権行事だが、「統合」は名分にとどまり、支持層が望む自陣営の人々の面倒を見たという批判を避けられなくなった。
曺国氏は「子供の入試不正」等の容疑で公正さの論議を呼び起こし、国論の分裂を触発した張本人だが、「標的捜査」だと抗弁している。刑期の3分の1ほどしか満たしていない時点で恩赦された。光復節の恩赦なのに日本軍慰安婦被害者の支援金を横領した容疑で確定判決を受けた尹美香氏まで赦免対象に含まれた。尹氏も「無罪」だと強弁している。収賄容疑などで懲役刑を受けた野党側の政治家も一部赦免対象に含み、形を整えた。全て、野党「国民の力」の宋彦錫院内代表が姜勳植大統領秘書室長に特赦を要請するテレグラムメッセージの名簿にあった人々だ。“赦免取引”疑惑が事実だと確認されたわけだ。
今回の恩赦に先立ち、元大統領と与党元老、親与党の市民団体まで乗り出して李大統領を圧迫した。祖国革新党は来年の地方選挙で与党「共に民主党」と対決するライバル政党だが、李大統領は(祖国革新党前代表の)曺氏を赦免した。同党は先の大統領選挙の時、候補者を出さず李大統領を間接支援した。だから今回の恩赦が選挙支援に対する“報恩プレゼント(お返し)”だという話が出ている。与党関係者は尹氏を赦免して名誉を回復させてあげようと言った。何の名誉が毀損(きそん)されたというのか。尹氏の赦免は彼女の横領疑惑を一番最初に提起した慰安婦被害者である李容洙さんを侮辱する行為だ。
大統領の赦免権が憲法に明示されているといっても、名分も原則もなく乱用しろという趣旨ではない。このままでは、どんな犯罪者が刑事司法の体系に順応するだろうか。曺氏側は既に同氏の大法院(最高裁)有罪確定判決の結果を覆すための再審申請に言及している。与党内には尹錫悦検察が起訴した進歩陣営の人々は全て「スケープゴート」だという認識が広まっている。李大統領の支持率が56・5%と、就任以来最低を記録したという調査結果が11日に出てきた。今回の赦免のように、国民感情に反することが積み重なった結果だろう。
(8月12日付)
「セゲイルボ」






