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チェコ原発の受注【韓国紙】

韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」

フランスは米国に次いで世界で2番目に多い57基の原子力発電所(原発)を保有している。国営のフランス電力公社(EDF)は世界最大の原発運営社であり、欧州では唯一、原発建設能力も備えている。昨年の売上高は約1187億ユーロで、韓国ウォンに換算すると192兆ウォンを超える。職員も全世界で17万人に達する。

1946年4月の設立以来、欧州を土台として全世界で事業を受注してきたが、2016年の英国ヒンクリー・ポイント原発以降、海外の新規受注が滞った。フランス内でも25年ぶりに昨年12月、やっと新規原発が商業運転に入った。

韓国水力原子力(韓水原)が主軸の「チーム・コリア」が先月30日、事業者として最終選定されたチェコのドコバニ原発の入札当時、最も強力な競争社はEDFだった(同社提訴で契約手続きは中断中)。同社がわが国を相手にして、09年のアラブ首長国連邦バラカ原発に続いて再び苦汁を飲んだ理由は、国内外の受注不振による大規模な人材退職と無関係でない。技術人材の不足による競争力低下で工期の遅延と費用の増加に苦しんだことが減点要因だった。

米国のウエスチングハウスは1957年、世界初の原子炉を建設して以来、全世界の原発の半分以上を建設するほど急成長したが、79年、スリーマイル原発事故の後、米政府が30年以上新規建設を中断すると、経営難に陥った。2005年、日本の東芝が買収した後も、17年に破産を申請するほど衰退した。

韓国の最初の原発である古里1号機の建設当時、技術を伝授してくれたウエスチングハウスは今は、特許権侵害を云々(うんぬん)して莫大(ばくだい)な技術料を要求する“特許の怪物”に落ちぶれた。韓国が独自開発した「K原発モデル」で受注したチェコ原発にも文句をつけて結局、今年1月に韓水原などと知的財産権紛争を解決することで合意した経緯がある。当時、公開されない条件には、兆単位の仕事と技術ロイヤルティーの提供が含まれているものと観測される。

今年2月に確定した第11次電力需給基本計画によると、わが国は総2・8ギガワットの設備容量の原発2機を2037~38年に導入する。新韓蔚3・4号機が反映された15年の第7次計画後、初めて計画された新規原発だが、建設を断言することはできない。われわれも海外市場の開拓に生死を懸けなければEDFとウエスチングハウスの前轍(ぜんてつ)を踏む恐れがある。

(5月2日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。

「セゲイルボ」

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