【ワシントン川瀬裕也】トランプ米政権は28日、エジプト大手「ミスル銀行」のアラブ首長国連邦(UAE)支店を米金融システムから事実上締め出す措置を発表した。米財務省は、同行がイランの制裁逃れに関与する疑いのある企業の取引を処理し、イランによるドル調達を支援していたと指摘した。24日に開始した対イラン経済圧力策の下で、大手外国金融機関に具体的な措置を講じる最初のケースとなる。

財務省の金融犯罪取締ネットワークは、ミスル銀行のUAE支店について、米国の銀行がコルレス口座を開設・維持することを禁止する規則案を公表した。実施されれば、同支店はドル建て取引などで米金融機関を利用できなくなる。
財務省によると、同支店は2024年1月から26年6月までに、イランと関連する「影の銀行網」103社を巡り、約18億ドルの取引を処理した。顧客には、イラン国防軍需省やイスラム革命防衛隊が米制裁を回避するために利用したとみられるフロント企業も含まれていたという。
ベセント財務長官は声明で、イランを支援する主体が「米ドルや世界の金融システムへのアクセスを享受し続けることはできない」と強調。ミスル銀行の同支店について、イランへの継続的な支援の責任を問う「第一歩」だと述べた。
財務省は同日、イラン国営銀行バンク・メッリのドバイ支店責任者レザ・モハンマド・タエディ氏と、制裁対象のイラン両替商の資金洗浄を支援したとする香港企業カメン・トレーディングも制裁対象に指定した。







