
【ワシントン川瀬裕也】カナダ政府は25日、トランプ米政権による追加関税への対抗措置として、米国からの輸入品に最大50%の報復関税を課すと発表した。鉄鋼やアルミニウム、乳製品、家電、電子機器など約700品目が対象で、9月8日に発動する。対象となる米国製品は計276億カナダドル(約200億米ドル)相当。
カナダ政府によると、品目ごとに15%、25%、50%の関税を課し、米国がカナダ製品に課している税率と同水準にする。鉄鋼・アルミ製品や家具、衣料品などは50%、家電やチーズなどの乳製品、魚介類などは25%となる。
これに先立ち米国は22日、カナダから輸入する約200億ドル相当の製品に50%の追加関税を発動している。トランプ大統領は7月、1930年関税法338条に基づき、カナダが米国製品を差別的に扱っているとして追加関税を発表。カナダの州政府が米国産酒類の購入や販売を停止していることや、乳製品の関税割当制度、米国車に対する関税制度などが不当だと問題視していた。
米側は当初、今月19日の発動を予定していたが、貿易交渉の継続を理由に3日間延期。しかし、両国が合意に至らず、22日に発動された。米カナダ間では昨年以降、関税を巡る対立が続いており、今回の措置で双方による関税の応酬が一段と強まった形だ。
一方、トランプ氏は25日、自身のSNSで、米国とカナダの国境にまたがる「オンタリオ湖」について、「アメリカ湖」への名称変更を「真剣に検討している」と投稿。「オンタリオ州とは今後、それほど多くの取引をしないだろう」と説明した。
トランプ氏は昨年、「メキシコ湾」を「アメリカ湾」に改称する大統領令に署名しており、貿易対立が激化する中で、今回もカナダ側を刺激する発言となった。







