トップ国際北米米、対イラン制裁を大幅強化 「経済的孤立作戦」開始

米、対イラン制裁を大幅強化 「経済的孤立作戦」開始

24日、米ワシントンで記者会見するベセント米財務長官(AFP時事)
24日、米ワシントンで記者会見するベセント米財務長官(AFP時事)

 【ワシントン川瀬裕也】米政府は24日、イランの軍事活動や核・ミサイル開発、石油取引などを支援したとして、約60の個人や団体、船舶を新たに制裁対象に指定した。同時に、イランとの取引を続ける第三国の企業や金融機関などに二次制裁を科す方針を表明。デジタル資産や海運など5分野に二次制裁の適用対象を拡大し、イランを国際的な金融・貿易網から孤立させる「経済的孤立作戦」を開始した。
 
 米財務省が同日発表した内容によると、制裁対象には、イランの核・ミサイル開発に必要な物資の調達や、米国の重要インフラを狙ったサイバー攻撃、石油・石油化学製品の輸出による資金獲得などに関与した個人や企業が含まれる。国務省も、米軍などへの攻撃を指揮したイラン軍幹部や、攻撃目標の選定に必要な情報収集に関与した組織などを制裁対象とした。
 
第三国に二次制裁警告も

 米政府はさらに、イランと取引する第三国への二次制裁も強化する方針を表明した。ベセント財務長官は同日の記者会見で、デジタル資産、テクノロジー、金、航空、海運の5分野について、二次制裁を適用できる範囲を拡大したと発表した。イランの資金洗浄や制裁逃れを支援する企業などについて、「米ドルのシステムから排除される」と警告した。
 
 ベセント氏によると、トランプ大統領は各国首脳に電話し、イランとの特定の取引を停止するよう直接要請している。財務省や国務省なども各国政府と協議し、問題視する取引を停止するまでの期限を示しているという。期限内に対応しなければ「財務省の権限でわれわれが行動する」と述べ、応じない国の企業や金融機関に二次制裁を発動する考えを示した。
 
 ベセント氏は「イラン政権を支えるあらゆる経済的生命線を断ち、テヘランを孤立させることが目的だ」と強調。イランとの経済関係を続ける企業などに対し、「米国の力が及ぶことになる」と警告した。

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