【ワシントン川瀬裕也】トランプ米大統領は20日、カナダから輸入する一部製品に対し、追加で50%の関税を課すと発表した。米国製の自動車や酒類、乳製品に対するカナダの「不当で差別的な扱い」への対抗措置だとしており、約200億ドル(約3兆円)相当の輸入品が対象となる。8月19日に発動される予定。

ホワイトハウスによると、関税は1930年関税法338条に基づく措置。同条項が実際に発動されるのは極めて異例とされる。対象にはワインや乳製品、ホッケースティックなどが含まれる一方、エネルギーや魚介類、重要鉱物など、既に別の関税措置の対象となっている一部品目は除外される。
トランプ氏は、カナダが米国製自動車の輸入を制限しているほか、乳製品の供給管理制度や米国産酒類の販売停止などにより米企業を不当に扱っていると主張。「米国の労働者と企業に公平な競争条件を取り戻す」と強調した。米通商代表部(USTR)のグリア代表も、カナダは米国の通商政策に報復措置を取り続けていると批判した。
一方、カナダのカーニー首相は声明で、米国の新たな関税措置は米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に反する一方的な措置だと反発。「カナダは自由で公正な貿易を支持しており、対話を通じた解決を目指す」と表明した上で、必要な場合には国内産業や労働者を守るための対応を取る考えを示した。
トランプ氏はこれに先立ち、カナダの山火事の煙が米国に流入しているとして、関税を通じてカナダに費用を負担させる可能性に言及していた。一方で、米政府は、今回の追加関税は山火事とは無関係だと説明している。






