トップ国際北米米政府 選挙介入巡る機密文書公開 トランプ氏「中国が侵害」と主張

米政府 選挙介入巡る機密文書公開 トランプ氏「中国が侵害」と主張

 【ワシントン川瀬裕也】トランプ米大統領は16日夜、ホワイトハウスで全米向けのテレビ演説を行い、2020年大統領選への外国勢力の介入や米国の選挙システムの脆弱(ぜいじゃく)性に関する機密解除文書を公開した。トランプ氏は、中国が約2億2000万人分の米有権者情報を不正に取得し、情報機関がその実態を隠蔽(いんぺい)してきたと主張。「米国の選挙制度には衝撃的な脆弱性が存在する」と訴え、選挙制度改革の必要性を強調した。

トランプ米大統領=15日、ペンシルベニア州カーライル(AFP時事)
トランプ米大統領=15日、ペンシルベニア州カーライル(AFP時事)

 演説では、写真付き身分証明書の提示義務化や有権者登録時の市民権証明の義務化などを柱とする「有権者資格保護(セーブ・アメリカ)法案」の早期成立を議会に求めた。郵便投票の制限や電子投票システムの安全性向上も必要だと主張し、「自由で公正な選挙なくして民主主義は成り立たない」と述べた。

 一方、今回公開された機密文書についてCNNは、中国が米国の有権者情報を収集していたことを示す内容は含まれているものの、20年の大統領選で投票結果や開票結果が改竄(かいざん)されたことを裏付ける証拠は示されていないと報じた。また、21年に公表された米情報機関の統一評価でも、外国勢力が投票登録や集計結果など「選挙の技術的側面」を変更した証拠は確認されていないとしている。

 民主党のワーナー上院情報特別委員会副委員長は声明で、「情報機関は中国が20年の選挙で票を操作しようとした事実はないとの結論で一致していた」と反論。選挙制度への国民の信頼を損なう内容だと批判した。

 トランプ氏は、選挙制度改革を政権の重要課題に位置付けており、今回も20年の大統領選を巡る問題提起を通じて、共和党が推進する選挙関連法案への支持拡大を図る狙いがあるとみられる。

 今回の演説を巡っては、ABC、NBC、CNNなどの主要放送網がテレビでの生中継を見送り、CBSは放送途中でファクトチェックを交えた解説に切り替えるなど、異例の対応を取った。ホワイトハウスは演説と同時に、機密解除文書を掲載した専用ウェブサイトを公開した。

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »