韓国紙セゲイルボ「社説」

ドナルド・トランプ米大統領がホルムズ海峡護衛軍艦の派遣要請を断った同盟諸国に向かって怒りをぶちまけた。北大西洋条約機構(NATO)脱退の可能性まで示唆した。消極的な態度を見せる韓国も例外ではない。トランプ氏は、ホワイトハウスでのミホル・マーティン・アイルランド首相との会談で、「私はNATOに失望した。他の2、3の国にも失望した」と語った。NATO脱退についても「確かに考えるべき問題」と述べた。彼はこれに先立ちSNSに「われわれはもうNATO加盟国の支援は必要なく、望みもしない」とし、「日本、オーストラリアや韓国も同様」だと強調した。トランプ大統領の「必要ない」という発言は、派兵参加を圧迫する最後通牒(つうちょう)に他ならない。
トランプ氏に近いリンジー・グラハム米上院議員は「今まで彼がそんなに怒ったことは見たことがない」とし、「大統領の怒りに共感する」と話した。米政権はもちろん、議会まで圧迫に加勢したもようだ。この怒りは在韓米軍削減の検討や防衛費分担金の大幅引き上げなど、核心安保懸案はもちろん、自動車関税賦課のような通商報復に広がる可能性が濃厚だ。トランプ氏は既に安保と通商をパッケージにする特有の戦略を数回見せている。今回もその規模まで膨らませて在韓米軍問題に言及した。
同盟として米国の要求を拒否することは容易でない。トランプ氏の怒りが巨大な波となって戻ってくる状況は防がなければならない。しかし今回、米国の要求には無理な点が一つ二つではない。米国がこの戦争をどう導き、どう終わらせるかさえ分からない状況で、むやみに足を踏み入れることはできない。韓国の軍艦をホルムズ海峡に派遣することは容易ではない点も負担だ。ソマリア沖・アデン湾で活動中の清海部隊「大祚栄艦」は、機雷除去用の「掃海ヘリコプター」なども備えていないことが分かった。韓国海軍の掃海艦10隻余りはいずれも700㌧級以下の小規模なので、遠洋作戦への投入は容易でない。
政府が「十分な熟考が必要だ」という原論的・留保的な立場を維持できる時間はいくらも残っていない。曖昧な態度で一貫して安保と経済という二兎をすべて逃す最悪のシナリオに直面し得る。19日(現地時間)に開かれるホワイトハウスでの米日首脳会談は派兵論議の分水嶺(れい)になる見通しだ。日本が出せるカードとそれに伴うトランプ氏の反応は、重要な物差しになるだろう。トランプ氏の要求に応じながらも国益を損なわない実利外交の妙手を見いださなければならない。
(3月19日付)
「セゲイルボ」






