トップ国際北米対中抑止強化へ包括連携―日米首脳会談 背景に高市首相への信頼

対中抑止強化へ包括連携―日米首脳会談 背景に高市首相への信頼

 緊迫するイラン情勢の中、行われた19日の日米首脳会談。トランプ氏が同盟国の対応に厳しい目を向ける中、日米は安全保障から経済、資源まで幅広い分野で連携を強化する成果を挙げた。

 イランが事実上封鎖するホルムズ海峡への艦船派遣を巡り、トランプ氏は、同盟国への「安保ただ乗り批判」を強めていた。しかし会談冒頭、日本の対応について一定の評価を示した上で、「北大西洋条約機構(NATO)とは違う」と語った。

 会談後、高市早苗首相は「日本の法律でできること、できないことがあると説明した」と語ったが、詳細は明らかにしなかった。その後の夕食会でトランプ氏は「これまで以上に強く、より良いものになると確信している」と和やかな雰囲気の中で、協議が順調に進んだことをうかがわせた。

 こうした背景には、防衛費増額や憲法改正への姿勢など、日本が同盟国としてインド太平洋地域でより積極的な役割を果たす姿勢を示してきたことがある。このことは、先月の衆院選で、トランプ氏が高市首相への異例の支持表明を行ったことにも表れている。今回の会談でも、長時間の協議と夕食会を伴う厚遇ぶりが目立ち、トランプ氏が高市首相を「頼れるパートナー」として扱っている様子がうかがえた。

 対米投資の第2弾として、次世代原子炉など米エネルギー産業基盤を強化するプロジェクトに合意したことも大きい。米国の雇用や製造業の再建を重視するトランプ政権にとって、日本の投資は同盟国としての実質的な貢献と受け止められている。

 この土台の上で行われた首脳会談では、安全保障・経済・資源の3分野で具体的な協力が進んだ。経済安全保障の観点からは、中国依存脱却に向けた連携を強化。東京・南鳥島周辺の海底に広がるレアアース泥の共同開発にも踏み込んだ。ホワイトハウスはファクトシートで「数世紀にわたる産業需要を満たす可能性がある」と期待を示した。

 安全保障面では、中国を念頭に置いた日本の「拒否的防衛体制」の構築に向け、ミサイルの共同生産や生産能力の拡大で合意。これらは日米にとって実質的な対中抑止強化につながることが期待される。(アメリカ総局長・山崎洋介)

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