トップ国際北米米FRB議長 刑事捜査に反発 司法省から召喚状

米FRB議長 刑事捜査に反発 司法省から召喚状

米連邦準備制度理事会(FRB)本部の改修工事現場を視察するトランプ大統領(左)とパウエルFRB議長=2025年7月、米ワシントン(AFP時事)

 【ワシントン山崎洋介】米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は11日、異例の動画声明を公開し、自身の昨年の議会証言を巡り、司法省から刑事捜査に関する召喚状を受け取ったと明らかにした。利下げを要求するトランプ政権による「脅しと圧力の一環」との認識を示して、強く反発した。

 FRBを巡ってはトランプ大統領が、金利引き下げ判断が遅いとパウエル氏を批判。同氏を「無能」などと非難し、解任にも繰り返し言及してきた。

 パウエル氏は声明で、「刑事訴追の脅威は、連邦準備制度が大統領の好みに従うのではなく、公共の利益に資すると判断した金利水準を設定したことの結果だ」と強調、捜査は金融政策への政治的圧力によるとの認識を示した。基軸通貨ドルの「番人」とされるFRB議長への捜査報道で、一時ドルが売られた。

 トランプ政権はFRB本部の工事費用が当初の見込みを6~7億ドル(約1000億円)上回り、25億ドル(約3950億円)に上ったことを問題視。政権側は過剰に贅沢(ぜいたく)な改修工事が行われていると指摘しているが、パウエル氏はこれを否定していた。

 米紙ニューヨーク・タイムズは、ワシントンDCの連邦検察当局がパウエル議長に対する刑事捜査を開始したと報じた。捜査は、FRB本部の改修工事を巡り、議会に対して工事の規模や費用について誤った説明をした疑いがあるかどうかを調べるものだという。同紙によれば、この捜査は昨年11月に、トランプ氏が任命したジャニーン・ピロ連邦検事によって正式に承認された。

 一方、トランプ氏は11日、NBCニュースとの電話インタビューで、捜査について「何も知らない」と自身の関与を否定。「彼にかかるべき圧力は、金利が高過ぎるという事実だけだ。それ以外に圧力はない」と語った。

 トランプ氏は昨年7月、パウエル氏と共に工事現場を視察。その後、記者団に改修費用の増大を理由にパウエル氏を解任する必要はないとの見解を示していた。一方、トランプ氏は昨年、住宅ローン不正疑惑を理由にクックFRB理事に解任を通告。クック氏は解任を不服として提訴し、今月21日に連邦最高裁で口頭弁論が予定されている。

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