トップ国際北米米大統領 66国際機関から離脱指示  国連気候変動条約も対象

米大統領 66国際機関から離脱指示  国連気候変動条約も対象

3日、米南部フロリダ州パームビーチで記者会見するトランプ大統領(UPI)

 【ワシントン山崎洋介】トランプ米大統領は7日、66の国際機関や条約などからの脱退や資金拠出停止を指示する大統領覚書に署名した。これらには国連気候変動枠組み条約や国連人口基金、東京に本部を置く国連大学などの国連関連機関が含まれる。政権は対象組織について「重複や非効率が目立ち、特定勢力に利用されている」と批判し、米国の主権や国益を損なう国際枠組みには関与しない姿勢を鮮明にした。

 気候変動枠組み条約は1994年に発効し、現在は198の国・地域が締約国となっている。条約からの離脱は世界で初めての事例となる。政権は温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」から離脱する予定で、国際機関が主導する気候政策への関与を根本から見直す方針を示している。

 ルビオ国務長官は声明で、国際機関が本来の役割から逸脱し、「国際統治の巨大な構造へと変質し、進歩派的イデオロギーに支配され、各国の国益から乖離(かいり)している」と批判。さらに、「多様性・公平性・包括性(DEI)」やジェンダー平等、気候政策などを例に挙げ、「多くの国際機関は『歴史の終焉(しゅうえん)』という幻想に基づくグローバリズムの道具となり、米国の主権を制約しようとしている」とも指摘した。

 対象となるのは31の国連機関と35の国際機関で、気候変動枠組み条約のほか、国連女性機関(UNウィメン)、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)、国際貿易センターなどが含まれる。政権は今後、具体的な手続きに着手する。気候変動枠組み条約は、脱退を通知後、1年後に正式な離脱となる。

 トランプ氏はこれまで、国連の実効性について強い疑念を示して物議を醸してきた。昨年9月の国連総会演説では、国連について「強い言葉の声明を書くだけで、何も実行しない。空虚な言葉では戦争は終わらない」と痛烈に批判。さらに自身が就任後に複数の紛争を終結させたと強調した上で、「本来は国連がやるべきことだったが、国連は何一つ助けようとしなかった」と述べた。

 トランプ氏は昨年2月、米国が参加する条約や国連・国際機関への加盟や支援を見直すことを指示する大統領令に署名。これまでパリ協定や世界保健機関(WHO)、国連教育科学文化機関(ユネスコ)、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)などからの離脱または資金拠出停止を決定している。

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »