【ワシントン山崎洋介】トランプ米政権は5日までに、外交・安全保障の基本方針となる「国家安全保障戦略」を発表した。インド太平洋地域について「主要な経済的・地政学的戦場」と位置付けた上で、軍事的圧力を高める中国を念頭に「台湾奪取を阻止するため米国と同盟国の能力を強化する」と明記した。日本には防衛費の増額を要求するとした。
第2次トランプ政権で初となる安保戦略は、世界の海上輸送の3分の1が南シナ海を通過しているとして、「台湾を巡る紛争を抑止することが優先事項」と強調。日本列島からフィリピンまで続く第一列島線について、「いかなる場所でも侵略を阻止できる軍事力を構築する」とし、日本と韓国に防衛費の増額を求める必要があるとした。
安保戦略では「力による平和」「不介入主義的態度」「柔軟な現実主義」などを原則として掲げた。ロシアによる侵攻が続くウクライナについては、「敵対行為を迅速に終結させるために交渉することは、米国の核心的利益」とし、「ロシアとの戦略的安定を再構築し、戦闘終結後のウクライナ復興や、同国の国家としての存続を可能にする」ことを目指すとした。
中国については、トランプ政権が、米国が30年以上続けてきた「中国を経済的に取り込めば国際秩序に従う」という前提を覆したと指摘。その上で「トランプ大統領はインド太平洋において同盟を構築し、パートナーシップを強化している。 それは将来にわたり、安全と繁栄の礎となるだろう」とした。
また、「西半球が安定し、統治が十分に機能するようにし、大規模な移民流入を防ぐ」とし、麻薬カルテルなどの国際犯罪組織に対抗するために各国政府と協力を強化する考えも示した。






