
【ワシントン山崎洋介】米国の著名な保守系政治活動家でトランプ大統領にも近いチャーリー・カーク氏(31)が、西部ユタ州の州立大学での講演中に銃撃され、死亡した。若年層に大きな影響力を持つ同氏への白昼の暗殺事件は、米国に衝撃をもたらし、党派を超えて政治的暴力を非難する声が上がった。
敬虔(けいけん)なクリスチャンでもあったカーク氏は、各地の大学などで公開討論会を開き、異論を持つ人たちも含め、自由に議論するスタイルで知られていた。トランプ氏や共和党の有力者とも近い関係にあり、昨年の大統領選で、同氏の勝利にも貢献したとされる。
カーク氏は18歳の時に保守系団体「ターニング・ポイントUSA」を共同創設した。現在、全米の高校や大学に約4000の支部を持つ組織に成長させた。
トランプ氏はSNSへの投稿で「米国の若者の心をチャーリーほど理解し、つかんだ人はいなかった。彼は皆に、特に私から愛され、称賛されていたが、今はもうこの世にいない」とその死を悼んだ。同氏は、14日の日没まで政府施設に半旗の掲揚を命じた。
カーク氏はキャンパス内で講演していたところ、約180㍍離れた建物の屋上から撃たれたとみられている。SNSに投稿された現場の映像では、カーク氏がマイクに向かって話している最中に一発の銃声が響き、同氏が首を押さえた後、倒れ込む様子が映されている。容疑者は現在、逃走中とみられる。
トランプ氏は同日夜、大統領執務室で撮影したビデオメッセージを公開し、「何年もの間、過激な左派はチャーリーのような素晴らしい米国人をナチスや世界で最悪の大量殺人者になぞらえてきた。こうした言説こそが、今日起きたテロの原因であり、直ちにやめさせるべきだ」と指摘。その上で、昨年起きた自身に対する暗殺未遂事件などを挙げ、「過激な左派による政治的な暴力はあまりにも多くの無実の人を傷つけ、命を奪っている」とし、徹底的な捜査を誓った。
民主党関係者からもカーク氏を追悼し、暴力を非難するメッセージが相次ぎ、バイデン前大統領はX(旧ツイッター)での投稿で「わが国でこのような暴力は許されない。今すぐ終わらせなければならない」と訴えた。
カーク氏は今月7日、参政党が東京都内で主催した講演会に参加していた。






