トップ国際北米米海兵隊、先進兵器導入へ8兆円  高まる中国への脅威念頭

米海兵隊、先進兵器導入へ8兆円  高まる中国への脅威念頭

米海兵隊はインド太平洋地域での即応態勢強化へ、新型航空機、ドローン、先進兵器などを調達すると発表した。2026年度予算の概算要求に572億㌦(約8兆3500億円)を計上する。海軍予算の2922億㌦(約42兆7000億円)に盛り込まれ、予算全体で昨年比6%増加する。

海兵隊のスミス総司令官は6月10日、米上院軍事委員会で海兵隊の優先事項を明らかにした。特に西太平洋に展開する3万3000人の海兵隊員について、中国を主な脅威とする予測不可能な安全保障環境に対処する「遠征突撃部隊」と位置付けた。

スミス氏は、中国共産党の積極的な軍近代化、威圧的な経済活動、南シナ海での行動を「自由で開かれたインド太平洋の原則を直接脅かすもの」と警戒を呼び掛けた。その上で、海兵隊はいつでも戦闘準備態勢にあり、中国の侵略を抑止し、海上交通路を守り、米国の利益を守ることができると強調した。

そのために米海兵隊はこの地域に、水陸両用即応群(ARG)または海兵遠征部隊(MEU)を3個、展開させている。

紛争時に部隊への補給の役割を担うため、より機敏で妨害されにくく、広大な洋上で活動できる特別な新システムも開発している。具体的には、インド太平洋地域の要衝への武器と装備の事前配備、ドローン補給機、携帯型製造ラボを活用した「遠征製造」などがある。(ワシントン・タイムズ特約)

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