トップ国際北米米、イランと週内協議模索 トランプ氏、核放棄が「真の解決」

米、イランと週内協議模索 トランプ氏、核放棄が「真の解決」

16日、テヘランで、イスラエルの攻撃を受けたイランの国営テレビから立ち上る煙(AFP時事)

【ワシントン山崎洋介】米ニュースサイト「アクシオス」は16日、複数の米高官の話として、トランプ政権が核合意、またイスラエルとの停戦協議のため、イラン側と接触していると報じた。トランプ大統領は、イラン中部フォルドゥの地下にあるウラン濃縮施設を米国が所有する地下貫通型爆弾「バンカーバスター」で攻撃することも検討しているという。対話と圧力という硬軟両様の姿勢でイランの核放棄を目指す考えだ。

トランプ氏は17日未明、カナダで開催された主要7カ国(G7)首脳会議からの帰途、大統領専用機内で記者団に、イスラエルとイランの交戦について、イランの核開発放棄という「真の解決」を求めていると表明。「停戦を求めているとは言っていない」とも述べ、あくまでイランの核放棄優先を強調した。

またトランプ氏は16日、自身のソーシャルメディアに投稿、「イランは、私の言う『取引』に署名すべきだった。何という恥辱、人命の無駄遣いか。イランは核兵器を持てない。私は何度も言った」と述べ、「誰もが直ちに(イランの首都)テヘランから避難すべきだ」と警告した。

イスラエルとイランの交戦が続く中、トランプ氏は単独で、G7参加を予定より早く切り上げた。ロイター通信は16日、米原子力空母ニミッツが南シナ海から中東へ向かったと報じた。米軍はすでにアラビア海に同空母「カール・ビンソン」を展開中で、計2隻体制となる。

一方、イスラエル軍は17日、イランのシャドマニ参謀長を殺害したと発表した。同軍によれば、イラン最高指導者ハメネイ師に「最も近い存在」であり、精鋭組織「革命防衛隊」とイラン軍の両方を指揮していた。これに先立つ16日には、テヘランの国営テレビなども攻撃した。

イラン側もイスラエルに数度にわたりミサイル攻撃を実施、商都テルアビブで負傷者が出た。またロイター通信によると、イランは、カタール、サウジアラビア、オマーンを通じて、トランプ氏にイスラエルが即時停戦に合意するよう、圧力をかけることを求め、また核合意に向けて協議を再開するよう要請した。

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