トップ国際北米リチャード・アーミテージ氏死去 元米国務副長官、知日派の重鎮

リチャード・アーミテージ氏死去 元米国務副長官、知日派の重鎮

アーミテージ元米国務副長官

【ワシントン山崎洋介】ブッシュ(子)政権で国務副長官を務め知日派の重鎮として知られたリチャード・アーミテージ氏が13日、肺塞栓症で死去した。自身が設立したコンサルティング会社「アーミテージ・インターナショナル」が14日に発表した。79歳だった。

ジョセフ・ナイ元国防次官補らと超党派でまとめた政策提言「アーミテージ・ナイ報告書」を2000年から6回にわたって発表し、日米同盟の強化を提唱。集団的自衛権の行使容認を主張するなど、日本の対米外交や安全保障政策に影響を与えたとされる。

1945年4月、東部マサチューセッツ州生まれ。67年に海軍士官学校を卒業して海軍入隊後、ベトナム戦争に従軍。80年代にはレーガン政権で国防次官補を務めたほか、2001~05年にはブッシュ政権で国務副長官を務めた。

01年の米同時多発テロ事件の後には、日本側に協力を迫る際に、柳井俊二駐米大使(当時)に「ショー・ザ・フラッグ(旗を掲げよ)」と発言したとされた。イラク開戦時には「ブーツ・オン・ザ・グラウンド(部隊派遣)」という表現で協力を求めた。

24年に発表された第6次報告書では、中国の威圧的な行動とロシアのウクライナ侵攻を踏まえ、自衛隊と米軍の司令部連携強化を主張し、日本に国際秩序の維持のため、より大きな貢献を求めた。15年には、日米関係強化に寄与したとして日本政府から旭日大綬章を授与された。

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