トップ国際北米「黄金時代始まる」トランプ米大統領が就任 左派思想一掃へ

「黄金時代始まる」トランプ米大統領が就任 左派思想一掃へ

20日、ワシントンの議会議事堂で行われた就任式でスピーチするトランプ大統領(UPI)
20日、ワシントンの議会議事堂で行われた就任式でスピーチするトランプ大統領(UPI)

【ワシントン山崎洋介】第47代米大統領に就任した共和党のドナルド・トランプ氏(78)は20日、首都ワシントンの連邦議事堂内で就任演説を行い、「黄金時代は今始まったばかりだ」と述べ、バイデン政権下で悪化した不法移民問題や海外の戦争終結に取り組む考えを強調。左派思想の一掃にも取り組み、「米国を再び偉大にする」ための決意を示した。

トランプ氏は演説で、現政権について「国内では簡単な危機管理すらできない一方、海外では破滅的な出来事の連続につまずいている」と指摘。その上で、自身が勝利した昨年11月の大統領選の結果について「これまでの数々の裏切りを完全に覆し、国民に信仰、富、民主主義、自由を取り戻すための使命を与えられた。この瞬間から、米国の衰退は終わる」と訴えた。

トランプ氏は昨年7月にペンシルベニア州バトラーの集会で起きた暗殺未遂事件について、「私の命が救われたのには理由があったと当時、そして今もさらに感じている。それは、米国を再び偉大にするために神に生かされたということだ」と表明した。

また「きょうから性別は二つだけであることが米政府の公式方針となる。男性と女性だ」と強調。バイデン政権下で「性自認」に基づいたトイレの使用などが推進されたことを踏まえ、過激なジェンダー思想からの決別を明確にした。性的・人種的少数派(マイノリティー)を優遇する前政権の政策に対しても「能力に基づいた社会を目指す」とし、転換する方針を示した。

トランプ氏は、海外での戦争終結に取り組む考えを示し、「われわれは、勝利した戦いだけでなく、終わらせた戦争によっても成功を測る」と指摘。「私の最も誇れる遺産は、平和を作り出し、団結させる者となることだ」と述べた。

トランプ氏はこの日、不法移民問題やエネルギー生産をめぐる国家非常事態宣言や気候変動対策の国際的な合意「パリ協定」からの離脱、世界保健機関(WHO)からの脱退など多数の大統領令に署名。トランプ氏はこれにより「米国を完全に取り戻し、コモンセンス(常識)の革命を開始する」と強調した。

寒さのため就任式の会場は屋外から連邦議会議事堂内のロタンダ(円形大広間)に変更され、大統領を退任したバイデン氏ら歴代大統領のほか、財界トップや外国賓客が出席した。就任式後はワシントン市内にある2万人収容のアリーナに移動し、「室内パレード」を観覧した。その後、ステージ上で支持者らの前で、大統領令に署名した。

また米上院は20日の本会議で、トランプ氏が国務長官に指名したマルコ・ルビオ上院議員の就任を全会一致で承認。第二次トランプ政権において指名が承認された初の閣僚となった。

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