Home国際北米米国務長官にルビオ氏指名へ トランプ氏 安保補佐官も対中強硬派

米国務長官にルビオ氏指名へ トランプ氏 安保補佐官も対中強硬派

マルコ・ルビ オ 上 院 議 員 (AFP時事)

【ワシントン山崎洋介】複数の米メディアは11日、トランプ次期大統領が国務長官に共和党のマルコ・ルビオ上院議員(53)を起用する見通しだと報じた。ルビオ氏は、中国に対する強硬姿勢で知られる米議会の外交通。欧州や中東の紛争終結を目指し、中国の脅威への対抗に軸足を移す外交政策を推進することになりそうだ。

トランプ氏はまた、陸軍特殊部隊「グリーンベレー」出身のマイク・ウォルツ下院議員(50、共和)に国家安全保障担当の大統領補佐官就任を打診した。同氏も筋金入りの対中強硬派で、2022年の北京冬季五輪の際には、中国政府による新疆ウイグル自治区での少数民族弾圧を理由としてボイコットを呼び掛けた。

ルビオ氏は南部フロリダ州マイアミ出身で、キューバ移民を両親に持つ。10年に、保守派の草の根運動「茶会党(ティーパーティー)」の支持を受け上院議員に初当選。16年の大統領選では共和党主流派としてトランプ氏と激しい指名争いを展開した。その後、トランプ氏との関係を修復し、同氏の副大統領候補としても取り沙汰されたこともあった。

ルビオ氏は、上院外交委員会や情報委などに所属するほか、超党派諮問機関「米中経済安全保障調査委員会」の共同議長も務め、米議会の対中強硬政策をリードしてきた。20年には中国による香港国家安全維持法の施行を厳しく非難したことを巡り、他の5議員と共に中国政府から制裁を受けた。

一方、ロシアの侵攻を受けるウクライナについてルビオ氏は9月にNBCのインタビューで、「私はロシアの味方ではないが、残念ながら、ウクライナでの戦争を終わらせる方法は交渉による解決だ」と語った。

ウォルツ氏も、ウクライナへの軍事支援の継続に否定的な立場を表明する一方、中国の脅威への対応を強化すべきだと主張している。ウォルツ氏は今月初め、エコノミスト誌に寄稿し、バイデン政権による実質的な国防費削減や外交政策の失敗によって中国が最も恩恵を受けていると主張。ウクライナと中東での紛争を迅速に解決し、中国の脅威に対抗することに軸足を移すべきだと訴えた。

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