ハリス、トランプ氏初対決へ 米大統領選 10日に討論会 注目高まる

ハリス副大統領(写真左)とトランプ前米大統領(写真右)=UPI

【ワシントン山崎洋介】11月の米大統領選候補に向けたテレビ討論会が10日、東部ペンシルベニア州で行われる。各種世論調査で民主党候補のハリス副大統領(59)とトランプ前大統領(78)の接戦が伝えられる中、初の直接対決が大統領選の行方にどう影響を与えるか、注目が高まっている。

討論会は二つのCM休憩を挟み90分にわたって行われる。質問への回答に2分、補足説明にさらに1分が与えられる。お互いに質問することはできず、相手の発言中はマイクが切られる。

ハリス氏は5日からペンシルベニア州ピッツバーグに滞在し、討論会への準備をしている。米メディアによると、ハリス陣営は、トランプ氏を挑発することで、暴言などを引き出すことを狙っている。

ただハリス氏は、即席での発言が得意でないとされる。特にハリス氏は、不法移民問題や環境問題などでかつて左派の立場を取っていたが、大統領選では中道寄りにシフトしており、これについてどう説明するかも注目される。

一方、トランプ氏は過去の討論会で相手の発言を頻繁に遮るなど、攻撃的な姿勢が目立ち評価を下げたことがあった。今回、トランプ陣営は、世論調査で同氏が優位な経済や不法移民問題、混迷する国際情勢に焦点を当てたい考えだ。

トランプ氏の討論戦略については、フォックスニュースが主催した最近の対話集会で「彼女に話させるつもりだ」と述べており、ハリス氏の話を妨げない考えを示している。討論会のルールを決める事前協議では、ハリス氏側は、マイクを常にオンにするよう求めていたが、トランプ氏側は当初の予定通り、マイクをオフにすべきだと主張し、要求を認めなかった。

6月27日に行われたトランプ氏とバイデン大統領の討論会では、バイデン氏の高齢不安が表面化し、同氏の選挙戦からの撤退につながった。ハリス、トランプ両氏の間で他の討論会が予定されていないため、これが最後になる可能性があり、その重要性が一段と高まっている。

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