【ワシントン山崎洋介】米大統領選は11月5日の投開票まで2カ月となった。全米レベルの世論調査では、民主党候補のハリス副大統領(59)が、共和党候補のトランプ前大統領(78)を僅差でリード。ただ、勝敗を分ける激戦州で、両者は拮抗している。米政治が両極化する中、今後も接戦が予想される。
米政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス」がまとめた各種世論調査の平均(4日時点)によると、全米ではハリス氏の支持率が48・1%で、46・2%のトランプ氏を1・9ポイント、リードしている。ただ七つの激戦州では、両者がそれぞれ3州でわずかにリード、残りの1州では拮抗している。
一方で、支持率上昇が特に期待された8月の民主党全国大会後、ハリス氏の支持率が実は伸び悩んでいる、との指摘もある。ウェブサイト「ファイブサーティエイト」の創設者で世論調査の第一人者、ネイト・シルバー氏が3日に発表した分析では、トランプ氏が大統領選で勝利する確率は56・7%で、ハリス氏の43・0%を大きく上回った。8月中旬時点ではハリス氏がリードしていたものの、逆転している。
トランプ氏は、無所属で出馬していたロバート・ケネディ・ジュニア氏(70)を政権移行チームに加えたが、撤退時に4%程度の支持率を得ていたケネディ氏の票を、どの程度取り込めるかが激戦州での勝敗に影響を与えそうだ。