中絶反対訴えデモ 雪の中、数万人が参加 米首都

9 日 、 米 首 都 ワ シ ン ト ン で 中 絶 反 対 を 訴 え 行 進 す る 「 マ ー チ ・ フ ォ ー ・ ラ イ フ 」 の 参 加 者 た ち ( 山 崎 洋 介 撮 影 )

【ワシントン山崎洋介】妊娠中絶反対派による大規模デモ集会「マーチ・フォー・ライフ」が19日、米首都ワシントンで行われた。雪が降る氷点下の気温の中、数万人の参加者が中絶への規制強化を訴え、市内中心部を行進した。

米連邦最高裁が妊娠中絶を権利として認めた「ロー対ウェイド判決」を2022年6月に覆してから2回目となる。集会に参加したマイク・ジョンソン下院議長(共和党)は、予期せぬ妊娠に直面している母親への支援を強化する必要性を強調。その上で「われわれはすべての女性や子供を支持することで、生命を大切にし保護する文化を築くことができる」と訴えた。

米メディアによるとロー判決が覆されて以降、14州が中絶を原則的に禁止にした。一方で、中絶を権利として保護、拡大する州も相次いでおり、11月の大統領選でも争点となることが予想される。

デモは、ロー判決が下された翌年から毎年実施されており、今回は51回目。参加者たちは「生命は尊い」「私はプロライフ(中絶反対)世代だ」などと書かれたプラカードを掲げながら、ワシントン記念塔周辺から連邦議会議事堂前まで行進した。

東部ペンシルベニア州から参加した50代男性のショーンさんは「中絶をなくし、胎児の生命を守るために来た。雪が降ろうと問題ではない。むしろ美しかった」と語った。次期大統領選ではトランプ前大統領を支持するとし、「彼は他のどの政治家よりも多くのことを実現させた。(中絶措置などの医療行為を行う)全米家族計画連盟への助成金を停止した上に、最高裁に3人の保守派判事を送り込んだことで、ロー判決が覆った」と評価した。

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