米デラウェア州の連邦大陪審は14日、バイデン米大統領の次男ハンター氏を銃の不法所持など三つの罪状で起訴した。米メディアによると、現職大統領の子が起訴されるのは初めて。来年の米大統領選で再選を目指すバイデン氏にとって大きな痛手となりそうだ。
裁判所に提出された起訴状によると、ハンター氏は2018年10月に銃を購入した際、自身の薬物使用について虚偽の申告をしたことや、薬物を使用中に銃を違法に所持したことなど計3件の罪に問われている。起訴状は、この事件の捜査を担当しているデービッド・ワイス特別検察官によって提出された。検察側は当初、ハンター氏側と司法取引を進め、6月に合意に達していた。しかし、7月下旬、デラウェア州の連邦裁判所にハンター氏が出廷した際、合意内容を巡って双方の見解が異なり、合意は決裂した。これを受け、メリク・ガーランド司法長官は先月、ワイス氏を政権から独立した立場で捜査を進める特別検察官に任命した。
野党・共和党は、ハンター氏が過去に海外ビジネスで父親のバイデン氏の立場を利用し、不当な利益を得ていたと主張している。この件に絡んで共和党のケビン・マッカーシー下院議長は12日、バイデン氏の弾劾訴追に向けて、下院の複数の委員会に調査を指示したばかりだった。(外報部)