【ワシントン山崎洋介】バイデン米大統領は25日、2024年大統領選への立候補を正式に表明した。発表した動画の中で、野党共和党内の「過激派」が自由を脅かしていると主張し、「4年前に大統領選に出馬した時、米国の魂をめぐる戦いの最中にあると述べたが今もそうだ」と強調。その上で「この仕事を終わらせよう」と訴えた。
バイデン氏は、約3分の動画をツイッターに公開。トランプ前大統領の支持者による21年1月の連邦議会乱入事件の写真を映し出した上で、「MAGA(米国を再び偉大に)の過激派」が社会保障を削減し、中絶問題などをめぐり個人の自由を奪おうとしていると主張した。MAGAはトランプ氏が掲げたスローガン。動画では、共和党予備選で候補指名争いのトップを走るトランプ氏が、その最大のライバルとみられるディサンティス・フロリダ州知事の肩に手を置く写真も映し、ともに「過激派」として印象付ける狙いを示した。
民主党内では有力な対抗馬擁立の動きは見られず、同党の候補指名獲得は確実視されている。バイデン氏の最大の懸念材料はその年齢だ。現在80歳のバイデン氏はすでに米国史上最高齢の大統領で、仮に当選し2期目を全うすることになれば最終的に86歳になる。
今月中旬に実施されたNBCニュースの世論調査によると、民主党支持者の51%、有権者全体では70%がバイデン氏が出馬することを望んでいないと回答。その半数近くが同氏の年齢を最大の理由として挙げた。