トップ国際北米コロナ起源は「中国の研究所」 米エネルギー省が結論

コロナ起源は「中国の研究所」 米エネルギー省が結論

中国湖北省の武漢ウイルス研究所=2021年2月3日(AFP時事)

【ワシントン山崎洋介】米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは26日、新型コロナウイルスの起源について米エネルギー省が「中国の研究所から流出した可能性が高い」と結論付けたと報じた。ホワイトハウスと議会関係者に最近提出された機密情報報告書の内容として伝えた。

同紙によると、エネルギー省の結論は新たな情報により導き出されたものであるが、米当局は詳細についての情報提供を拒否したという。同省は高度な生物学研究も行っている米国立研究所を所管するなど、「相当の科学的専門知識を持っている」ため、今回の結論は重大な意味を持つものだという。

サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)はCNNテレビで「否定も肯定もできない」と語った。その上で「バイデン大統領は特に、エネルギー省傘下の国立研究所をこの調査に参加させるよう要請した。真相解明のため、あらゆる手段を駆使したいからだ」と強調した。

今回提出された報告書は、米政府が2021年10月に発表した新型コロナの起源に関する報告書を更新するもの。エネルギー省はこれまで新型コロナ起源について「未定」としてきたが、更新された報告書では「低い確信度」としながらも、流出説を支持した。

他の政府機関では、連邦捜査局(FBI)が「中程度の確信度」でウイルスの起源が中国の研究所から流出したとの結論を出している一方、他の四つの機関と国家情報会議は、それが動物を介したものである可能性が高いと判断するなど、意見が割れている。同紙によると、流出説を主張するエネルギー省とFBIはそれぞれ、異なる理由でそれらの結論に達したとしている。

同紙の報道を受け、共和党議員からは新型コロナの起源について徹底した調査を求める声が相次いでおり、ダン・サリバン上院議員は、NBCテレビで、中国について「世界に嘘(うそ)をついても平気な国だ」と非難し、「広範囲にわたる」公聴会を開くべきだと語った。

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