米首都で中絶反対デモ 議会に規制強化求める

米連邦議事堂前で妊娠中絶反対を訴える「マーチ・フォー・ライフ」参加者たち(山崎洋介撮影)

【ワシントン山崎洋介】米連邦最高裁が昨年6月に妊娠中絶を権利として認めた「ロー対ウェイド判決」を覆して以来、初となる妊娠中絶反対派による大規模デモ集会「マーチ・フォー・ライフ」が20日、米首都ワシントンで行われた。参加者たちは、長年の悲願であったロー判決の無効化を祝いつつ、さらなる規制強化を訴えた。

集会で共和党のスカリス下院院内総務は「ロー判決が覆されたことで、われわれは大きな勝利を収めた。しかし、これは戦いの第1段階が終わったにすぎない」と強調。中絶処置中に生存した状態で生まれてきた乳児を保護するための法案が今月、下院で通過したことを挙げ、「この戦いに勝利しよう」と呼び掛けた。

米メディアによるとロー判決が覆されたことを受け、13州が中絶を原則的に禁止した一方、民主党色の強い州は中絶へのアクセスを保護または拡大した。中絶をめぐり国論を二分する論争が高まっている。

デモは、ロー対ウェイド判決が下された翌年から毎年実施されており、今回は50回目となる。デモ行進で参加者たちは、「中絶を廃止しよう」「中絶は女性を裏切るものだ」などと訴えながら、ワシントン記念塔周辺を出発。前回までは最高裁判所に向かって行進していたが、論争の焦点が立法の場に移った今回は連邦議会議事堂の周辺を練り歩いた。

参加した中西部インディアナ州ノートルダム大学の学生でカトリック教徒のマイクさん(20)は、「ロー判決が覆されたことは間違いなく喜ばしいことだが、まだ州レベルでやるべきことは残っている」と強調。その上で「受胎の瞬間から生命の尊厳を守る法律を各州で成立させる必要がある」と訴えた。

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