米ディズニー「作品に同性愛」 子供に悪影響 蝕まれる「夢の国」

「誰も止めようとしない」幹部放言 「ウイグルでは無言」保守派は非難

ミッキーマウスと手をつなぐウォルト・ディズニーの銅像=米フロリダ州オーランドのディズニーワールド(UPI)

米娯楽大手ウォルト・ディズニーの作品と言えば、「子供に安心して見せられる」というイメージがあったが、それはもう過去の話のようだ。同社幹部が最近、子供向け作品に同性愛などLGBT(性的少数者)に関する内容を積極的に取り入れていく方針を示したことが判明し、米国の親たちを驚かせている。過激な性情報を子供に触れさせたくない家庭の間で、「ディズニー離れ」が進む可能性がある。(編集委員・早川俊行)

「制作責任者は私の露骨な同性愛アジェンダを大歓迎している。(同性愛の)2人のキャラクターに後方でキスをさせても恐れる必要がない」

先月末に行われたディズニーの社内オンライン会議で、こう豪語したのは、子供向けアニメのエグゼクティブ・プロデューサーであるラトヤ・ラベニュー氏。この発言は、保守派ジャーナリストのクリストファー・ルフォ氏が入手した会議の動画で発覚した。ラベニュー氏はさらに、作品に同性愛を取り入れることは社内で全面的に支持され、「誰も私を止めようとしない」とまで言い切ったのだ。

会議では、ディズニーのテレビチャンネルを統括する会社の社長も、今年末までに作品の登場人物の50%以上をLGBTか人種的マイノリティーにしたいと表明。ディズニーのテーマパークの幹部は、昨年から「レディース・アンド・ジェントルメン」や「ボーイズ・アンド・ガールズ」など性別を表す言葉の使用を取りやめたことを誇らしげに報告した。

米国の大企業は軒並みリベラル傾斜が顕著だが、ディズニーは子供にも大きな影響力を持つだけに、同社幹部の過激な発言は多くの人に懸念を抱かせた。今年公開予定の映画「バズ・ライトイヤー」では、制作段階でカットされたレズビアン同士のキスシーンが復活したと報じられている。

ディズニーが政治色を強めていることを特に印象付けたのは、フロリダ州が学校での「LGBT教育」を制限する法律を制定したことに激しく反発したことだ。同州は幼稚園から小学3年までの生徒に性的指向や性自認について教えることなどを禁じたが、これはあくまで、年齢や発達上、適切ではない性情報から子供を守ることを目的としたものだ。だが、LGBT活動家組織は同法を「ゲイと言ってはならない法」とレッテル貼りして反対運動を繰り広げ、ディズニーもこれに加わった。

ディズニーのボブ・チャペク最高経営責任者(CEO)は当初、政治論争に関わることに慎重だったが、ストライキをした一部社員らに突き上げられる形で方針を転換。それまでの対応を謝罪した上で、LGBT活動家組織に500万㌦を寄付すると発表した。

これに対し、フロリダ州のロン・デサンティス知事(共和党)は、中国新疆ウイグル自治区の人権侵害には何も言わないディズニーのダブルスタンダードを非難して反撃した。

ディズニーのリベラル傾斜が鮮明になったことを受け、子供にディズニー作品を見せたくないと考える人が増えている。米調査会社トラファルガー・グループが4月上旬に実施した世論調査では、68%がディズニーとの関わりを減らすと回答。民主党支持者でも48%に達した。

キリスト教福音派の有力牧師、フランクリン・グラハム師は、ツイッターで「ディズニーはLGBTアジェンダを子供たちに植え付けている。子や孫を守るために、親は目を覚ましてほしい」と主張。保守派からは、ディズニーの不買運動を呼び掛ける声も上がっている。