【ワシントン川瀬裕也】米軍が8月30日、ホルムズ海峡に位置するイラン南部ララク島の軍事施設を攻撃したと、複数の米メディアが米当局者の話として報じた。これに対し、イランはヨルダン国内の米軍が使用する空軍基地2カ所を弾道ミサイルなどで報復攻撃したと発表。約1カ月にわたり沈静化していた米イラン間の直接的な攻撃の応酬が再燃し、ホルムズ海峡を巡る緊張が高まっている。
米中央軍によると、攻撃対象となったのはララク島にあるイラン革命防衛隊のロケット発射台2基。革命防衛隊が機雷を搭載したロケットをホルムズ海峡に向けて発射する準備を進めているのを確認したため、攻撃に踏み切ったという。米軍は先週、同海峡の国際航路で機雷の除去作業を完了したばかりだった。米軍によるイランへの攻撃が確認されたのは7月下旬以来。
イランメディアによると、革命防衛隊は声明で、兵士や民間人に死傷者が出たとしたが、具体的な人数は明らかにしていない。その上で、攻撃を「侵略」と非難し、報復を表明した。
革命防衛隊はその後、ヨルダンにある空軍基地の米軍関連施設を弾道ミサイルと無人機で攻撃したと発表した。技術・整備施設や戦闘機の配備場所に「大きな損害を与えた」と主張した。
一方でヨルダン軍は、領空に侵入したミサイル8発を迎撃したと発表。米側も飛来したミサイルの大半が迎撃され、現時点で重大な被害は確認されていないとしている。
トランプ米大統領は先週、同海峡の国際水域に設置された機雷を除去したと表明し、新たに機雷を敷設しようとするイラン側の船舶は破壊すると警告していた。トランプ政権は現在、イランと取引する第三国の金融機関や企業に二次制裁を科すなど経済圧力を強化している。米イラン間では7月末以降、大規模な直接攻撃は確認されていなかったが、今回双方が再び攻撃に踏み切ったことで、戦闘が再び激化する可能性が出ている。







