トップ国際中東イスラエルとハマス 和平計画第1段階で合意 米大統領 週末にも中東訪問 

イスラエルとハマス 和平計画第1段階で合意 米大統領 週末にも中東訪問 

8日、ホワイトハウスで発言するトランプ米大統領(EPA時事)

 【ワシントン山崎洋介】トランプ米大統領は8日夜(日本時間9日朝)、パレスチナ自治区ガザの戦闘を巡り、イスラエルとイスラム組織ハマスが和平計画の第1段階で合意したと発表した。人質全員の解放やイスラエル軍の部分的な撤退などが盛り込まれた。ガザでの戦闘終結はトランプ氏にとって主要な選挙公約の一つであり、実現すれば大きな外交的成果となる。

 トランプ氏は自身のSNSで「強固で永続的な平和に向けた第一歩として、すべての人質は間もなく解放され、イスラエル軍は合意されたラインまで撤収する」と表明。その上で「アラブ世界とイスラム世界、イスラエル、周辺諸国、そして米国にとって素晴らしい日だ」と強調した。

 トランプ氏はFOXニュースの電話インタビューで、ガザにおける人質が米時間13日に解放されるとの見通しを示した。人質48人のうち20人が生存中とされている。

 イスラエルのネタニヤフ首相は声明で、合意について「外交的な成功であり、イスラエルにとって国家的、道義的な勝利だ」と述べた。イスラエル首相府によると9日午後6時(日本時間10日午前0時)に閣議が開かれ、政府として合意を承認する。

 ハマスは、カタール、エジプト、トルコの仲介やトランプ氏による戦闘終結のための取り組みに謝意を示した上で、これらの国や国際社会に対しイスラエルが「合意を完全に履行することを強いる」よう求めた。

 トランプ氏は合意の発表に先立ち、ホワイトハウスで記者団に、和平交渉が行われていたエジプトへの訪問を検討していると表明し、「週末ごろ、実際には12日に出発するかもしれない」と述べた。一方、米ニュースサイト「アクシオス」によると、トランプ氏は、イスラエル議会で演説するために「数日以内にイスラエルに行く可能性が高い」と語った。

 トランプ氏は9月29日、ガザ和平に向けた20項目の計画を発表し、ネタニヤフ氏と合意。戦闘の即時終結やハマスによるすべての人質の解放、イスラエルの段階的撤退などが盛り込まれており、ハマスの対応が焦点となっていた。

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