米高官「突破口が開かれた」
【エルサレム森田貴裕】イスラエルのネタニヤフ首相は4日、パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止と人質解放を巡る交渉再開に向け、対外情報機関モサドのバルネア長官が率いる代表団の派遣を決定した。イスラエル首相府が発表した。交渉は早ければ5日に仲介国のカタールで行われる見通し。
首相府の声明によると、ネタニヤフ氏は4日、バイデン米大統領と電話で会談し、代表団派遣を決定したと伝えた。また、「イスラエルのすべての目標が達成された場合にのみ、戦争を終わらせる」という姿勢を改めて強調した。米高官は4日のオンライン記者会見で、ハマスがイスラエルとの人質解放交渉を巡ってかなり大きく立場を修正し、「突破口が開かれた」と強調し、行き詰まりの打開に期待感を示した。ただ、未解決の問題がまだ残っているとして、「数日で合意に達するという意味ではない」とも述べた。
ガザ地区での戦闘休止と人質解放に向けた間接交渉を巡っては、恒久的停戦を要求するハマスと、それを拒否するイスラエルとの隔たりが埋まらず、交渉は停滞していた。