トップ国際中東ガザ地上作戦拡大へ イスラエル 戦闘休止の用意ある

ガザ地上作戦拡大へ イスラエル 戦闘休止の用意ある

19日、パレスチナ自治区ガザ中部デイルバラの破壊された住宅 (EPA時事)

【エルサレム森田貴裕】パレスチナ自治区ガザに残る人質の解放とイスラム組織ハマスの壊滅を目指すイスラエルのガラント国防相は19日、ガザ地区との境界付近で待機する地上部隊を訪れ、「間もなく地上作戦の地域を拡大する」と語った。イスラエル軍は、ガザ地区中部や南部ラファへの空爆を既に始めている。ガラント氏は、声明で、「南部の都市ハンユニスが新たなテロの中心地になった」と指摘し、「ハマス壊滅に向けた攻撃の手を緩めることはない」と述べた。

イスラエル軍は19日夜、ガザ地区南部ハンユニスに地上部隊を追加派遣したことを明らかにした。軍報道官は、「ハンユニスでの地上作戦を拡大し、攻勢を強めるため、旅団と工兵部隊を追加で派遣した」と述べた。また、「軍はハマス壊滅を目指しているが、ハマスが築いた広大な地下トンネル網や軍事インフラの破壊には、ある程度の時間がかかるだろう」と語った。

軍はまた、ガザ地区北部ジャバリヤを完全に制圧したと発表。軍司令官は19日夜、「ハマスの戦闘能力を破壊し、作戦は成功した」と述べた。

軍によると、ジャバリヤではこれまでにハマス戦闘員約1000人を殺害。10月7日のイスラエル南部へのハマスによる奇襲攻撃などに関与した少なくとも500人を含む3500人を拘束した。

軍は地上作戦の開始以来、これまでにガザ地区で地下トンネルへつながる立て坑1500カ所以上を発見、その多くを破壊したと明らかにした。

イスラエルのメディアによると、イスラエルは、ハマスとの交渉を仲介しているカタールに、人質約40人の解放と引き換えにガザ地区での戦闘を最低7日間休止する用意があると通告したという。

イスラエルのネタニヤフ首相は19日、テルアビブのイスラエル国防軍本部で人質の家族と面会し、「全員の救出を全力で取り組む」と強調。人質解放交渉を再開させるためイスラエル対外情報機関モサド長官を欧州に2度派遣したと述べた。報道によると、モサド長官は15日と18日に欧州でカタールのムハンマド首相兼外相と会談した。

一方、ハマス最高指導者ハニヤ氏は20日にエジプト当局者らとカイロで会談し、人質解放などを巡り協議するとしていた。イスラエルのメディアは、ハマスが協議の詳細を明らかにしておらず、合意にはほど遠い状況だと伝えた。

ガザ保健省によると、交戦が始まった10月7日以降、ガザ地区で1万9600人以上が死亡した。イスラエル側は約1200人が犠牲になった。

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