トップ国際中東イスラエル軍 ガザ地上作戦を拡大 ネタニヤフ首相「戦争は第2段階」

イスラエル軍 ガザ地上作戦を拡大 ネタニヤフ首相「戦争は第2段階」

29日、イスラエル軍が空爆したパレスチナ 自治区ガザ南部ラファで、赤ん坊を抱える 負傷した女性(AFP時事)

【エルサレム森田貴裕】パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエル軍の交戦は29日も続き、イスラエル軍はガザ地区境界近くに展開する地上部隊の兵員を増強し、本格的な地上侵攻へ向けて作戦を拡大している。

イスラエル軍は29日、ガザ地区全域で過去24時間にハマスの軍事拠点450カ所以上を標的に攻撃を行ったと発表。同軍によると、ハマスの司令本部や監視所、対戦車誘導ミサイル発射拠点などを空爆するなどした。また、ガザ地区での地上作戦をさらに拡大し、夜間に追加の部隊を派遣した。イスラエル軍報道官は、「人質の帰還に向け全力を尽くしている。これは同軍の最優先事項だ」と述べた。イスラエル軍は、ガザ地区北部の住民に対し、緊急に南部へ避難するよう改めて呼び掛けている。

イスラエル軍はガザ地区境界付近で25日から戦車部隊や歩兵部隊などによる限定的な地上作戦を実施し、27日には作戦の拡大を発表していた。

イスラエルのネタニヤフ首相は28日夜、テルアビブで記者会見し、「ガザ地区に地上部隊を追加派遣した」と述べ、「戦争は第2段階に移った」と表明した。ネタニヤフ氏は、また、「交戦の初期に大規模な空爆を行いハマスに打撃を与えた」と強調。「しかし、まだ始まりにすぎない。ガザでの戦闘は長く厳しいものになるだろう」と述べた上で、今回の戦争は「イスラエルにとって2度目の独立戦争だ」と位置付けた。

一方、ハマスのガザ地区のトップのシンワル氏は28日夜、声明を出し「イスラエルの刑務所に収監されている全てのパレスチナ人の釈放と引き換えに、(ガザ地区で拘束している)全ての人質を直ちに解放する用意がある」と述べた。

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »