トップ国際中東米大統領、イスラエルを訪問 ガザ地上侵攻、65%が支持

米大統領、イスラエルを訪問 ガザ地上侵攻、65%が支持

ヒズボラ参戦か

14日、パレスチナ自治区ガザとの 境界付近に集結したイスラエル兵 (EPA時事)

パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエル軍の交戦が続く中、バイデン米大統領が18日、急遽(きゅうきょ)イスラエルを訪問し連帯を表明した。イスラエル軍によるガザ侵攻が間近に迫っている。(エルサレム・森田貴裕)

今回のバイデン氏の訪問は、イスラエルがガザ地区のハマスによる支配とその軍事部門の壊滅を確実に成功させることを目的としている。

米国は、ハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃以降、東地中海に2隻の空母を派遣した。同盟国イスラエルに敵対する国や武装組織に空母打撃群がにらみを利かせている。米国は、空母の派遣は挑発ではなく、紛争が地域全体に拡大しないようにするための抑止力だとしている。米メディアによると、米軍約2000人も、イスラエル軍を支援する準備をしている。戦闘はせず、医療支援などを行うという。

英国もイスラエルを支援するため、偵察機やヘリコプター、海軍艦船2隻などを東地中海に派遣。ドイツはイスラエルを全面支援すると表明した。

米政府高官らは、レバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラがイスラエルと戦争を始めた場合、米軍はイスラエルを支援してヒズボラを攻撃するとイスラエル側に示唆したという。イスラエル紙「タイムズ・オブ・イスラエル」が20日、イスラエル当局者らの話として報じた。

7日に始まったハマスとの交戦以来、イスラエル軍の現役兵16万人以上に加え、予備役兵46万人のうち36万人が招集された。また、イスラエル建国史上初めて、ユダヤ教超正統派の約3000人が兵役を志願した。捜索救助や救急医療の分野で経験を積んだ超正統派120人がすぐに戦闘支援部隊に組み込まれるという。

一方、中東のメディアによると、ヒズボラはイスラエルへの大規模なミサイル攻撃など作戦計画を準備している。イスラエルと戦争になるか、国境沿いに限定された紛争になるかの最終決定はイランにあるとされる。

イラン国営テレビは18日、イスラエルへの攻撃がどのように展開するかを予想した番組を放送した。番組の冒頭、イランの最高指導者ハメネイ師は、「誰も抵抗勢力を止めることはできないだろう」と述べ、イスラエルの北側からレバノンのヒズボラ、東側からシリアやイラクのシーア派民兵組織、南側からイエメンの反政府勢力フーシ派がミサイルやドローン(無人機)などで攻撃を開始し、「あらゆる方向からのイスラエル包囲網を構築するだろう」と主張した。同番組は、フーシ派が射程約2000キロ以上のミサイルを保有し、ヒズボラがイスラエル海軍艦艇やテルアビブを標的にできる最新鋭のミサイルを保有していると伝えた。

翌19日には、イエメンからイスラエルに向けて巡航ミサイルが発射された。紅海に展開している米海軍のミサイル駆逐艦が、フーシ派が発射した巡航ミサイル3発とドローン数機を撃墜した。

イスラエル紙イディオト・アハロノトの軍事ジャーナリストであるロン・ベンイシャイ氏は、「このミサイル攻撃がイスラエルに向けられたものかどうかは定かではないが、イスラエル軍のガザ地上侵攻を阻止するため、イラン革命防衛隊がこの地域で攻撃を計画していることを知らせる警告として代理勢力のフーシ派に攻撃の命令を出したことは明白だ。これは主に米国に向けられたメッセージだ」と分析。「米軍はイスラエルを守るために戦闘するつもりはないが、イラン代理勢力が発射するミサイルの脅威に対処する支援は提供するだろう」と述べている。

イスラエル軍が地上侵攻する際、イランが代理勢力を使って、侵攻作戦を妨害する可能性がある。イラン外相やヒズボラ高官は声明の中で、ガザ地上侵攻が実行されれば、ヒズボラは参戦しミサイルと戦闘部隊をすべて投入することを示唆している。

イスラエルはミサイルやドローン、さらにはヒズボラの精鋭部隊ラドワン部隊による攻撃にさらされることになるが、イスラエル軍は既にそのようなシナリオに備え、北部国境地域に部隊を展開している。

ネタニヤフ氏と中道野党「国民統一」を率いるガンツ前国防相の11日の合意により緊急の挙国一致政府が樹立、戦時内閣が発足した。世論調査では、イスラエル国民の65%がガザ地上侵攻を支持している。

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