トップ国際中東ハマスへの空爆強化 イスラエル軍 地上侵攻の準備加速 死者双方で6400人超

ハマスへの空爆強化 イスラエル軍 地上侵攻の準備加速 死者双方で6400人超

ハマス戦闘員に襲撃されたイスラエル南部のキブツ・ベエリで、 捜索活動を続けるイスラエル軍兵士=22日(時事)

【エルサレム森田貴裕】パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエル軍の交戦は23日も続き、激しさを増している。イスラエル軍は23日、ガザ地区への地上侵攻の前段階として、ハマスへの空爆を強化すると発表した。同軍によると、過去24時間にハマスや武装組織「イスラム聖戦」の関連施設など約320カ所を標的に攻撃。戦闘員が隠れている地下トンネルや対戦車誘導ミサイル基地などに空爆や砲撃を行った。また、ハマスが拘束している人質に関する情報収集などを目的としてガザ地区に入った同軍の部隊が対戦車ミサイル攻撃を受け、兵士1人が死亡、3人が負傷したという。

イスラエル軍はまた、22日夜から23日朝にかけて北部レバノンとの国境付近でイスラム教シーア派武装組織ヒズボラと交戦。ヒズボラの前哨基地や監視塔など複数の拠点を攻撃し、対戦車ミサイル発射装置も破壊したという。7日以降の交戦で、ヒズボラによると、これまでに戦闘員27人が死亡した。イスラエル側も兵士6人と民間人1人が死亡している。

ネタニヤフ首相は22日、北部レバノンとの国境付近に展開しているイスラエル軍部隊の兵士に対し、「ヒズボラが過ちを犯せば、われわれは壊滅的な打撃を与えることになるだろう」と述べた。

一方のヒズボラは、交戦の準備はできているとしている。

ガザ保健省は23日、イスラエル軍による空爆で5000人超が死亡したと発表した。イスラエル、パレスチナ双方の犠牲者数は6400人を超えた。イスラエル軍によると、ハマスに拉致された人質は約220人に上る。

一方、報道によると、人道支援物資を積んだトラック十数台が3日連続でエジプト境界にあるラファ検問所を通りガザ地区に入った。イスラエル政府は、ガザ地区へのラファ検問所からの人道支援物資搬入を食料や医療品などに限り認めている。

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