【エルサレム森田貴裕】アフリカ北東部スーダンで戦闘を続ける正規軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は22日夜、7日間の人道的停戦に入ったが、首都ハルツームでは戦闘が続いていると伝えられている。イスラエルのメディア「i24ニュース」が23日、報じた。これまでの一連の停戦同様、順守されるかは不透明だ。
報道によると、停戦発効直後にも首都ハルツーム北部や東部で戦闘や空爆が目撃者らによって報告されたという。
ペルテス国連事務総長特使(スーダン担当)は22日、国連安全保障理事会で「人道的停戦が発効する前に軍事的優位を追求しないという合意は守られず、戦闘や軍隊の移動が続いている」と指摘した。
軍とRSFは20日に米国とサウジアラビアの仲介で22日午後9時45分(日本時間23日午前4時45分)から7日間の人道的停戦で合意した。今回の停戦合意には、両当事者と米軍、サウジ軍の代表で構成される停戦監視機構が含まれている。
ブリンケン米国務長官は「双方に停戦合意を順守するよう求める。世界が注目している」と述べた。
国連によると、軍とRSFの衝突が始まった4月15日以降、子供190人を含む700人以上が死亡、100万人以上が国内避難民となり、約20万人が国外へ逃れた。