【エルサレム森田貴裕】イエメン西部の都市マーリブ近郊で21日夜、イエメン暫定政府軍と反政府武装組織フーシ派の戦闘があり、軍関係者らによると、兵士10人が死亡した。中東の衛星テレビ局アルアラビアが22日、報じた。
軍関係者によれば、マーリブの南側で21日夜にフーシ派が攻撃を始めたという。
フーシ派と暫定政府は20日、スイスの首都ベルンで国連主導により行われた10日間にわたる協議の末、双方の捕虜合計887人を釈放することで合意。イエメン内戦の終結へ向けた取り組みの兆しが見えていた。
昨年4月、国連の仲介により暫定政府とフーシ派は一時的停戦で合意、戦闘は激減した。2カ月置きに更新し延長してきたが、10月に期限切れで失効。3月に入りフーシ派は、産油地帯にある暫定政府軍の重要拠点であるマーリブを複数回にわたって攻撃していた。