
【エルサレム森田貴裕】イスラエルの右派「リクード」党首のネタニヤフ元首相は21日夜、極右・宗教政党と連立政権を樹立することで合意したと発表した。イスラエルのメディアが報じた。今後国会の承認を得て、ネタニヤフ氏は約1年半ぶりに首相に復帰する。
ネタニヤフ氏は、連立交渉の期限直前の21日深夜にヘルツォグ大統領に電話し、「すべてのイスラエル国民のために行動する政権ができた」と報告した。新連立政権は早ければ年内に発足する見通し。
先月1日のイスラエル総選挙(国会定数120)では、ネタニヤフ氏率いるリクードが32議席で第1党となった。ネタニヤフ支持派陣営は、極右「宗教シオニズム」が14議席、ユダヤ教政党が計18議席を獲得。合わせて過半数を上回る64議席を確保した。
ネタニヤフ氏はその後、各党と連立協議に入ったが、連立を組む政党からの閣僚ポストや権限の範囲などの要求をめぐって交渉が難航していた。