親パレスチナ学生が占拠 仏名門校で、警察が介入し排除

【パリ安倍雅信】フランスの政治家や官僚を生み出すエリート養成の名門、パリ政治学院(通称、シアンスポ)のキャンパスを占拠するパレスチナ支援の数十人の学生を24日から25日にかけて、警察が介入し排除した。米国でも今月に入り、ニューヨーク・コロンビア大学やニューヨーク大学のキャンパスから同様の抗議活動のためキャンパスを占拠していた学生が逮捕されている。

関係者の話では、パリ政治学院のキャンパスの屋外円形劇場が、パレスチナの大義を支持する運動を行う約60人の学生で占拠された。大学側は「シアンスポの経営陣との話し合いの結果、ほとんどの学生が敷地から立ち去ることに同意したが、それでも少数の学生グループが拒否したため、警察が立ち退きを進めることを決定した」と説明した。

抗議行動を主催したのは、米国の主要大学で組織されたパレスチナ委員会とつながりのあるシアンスポの委員会で、同校が「ガザでの虐殺に加担している大学や企業との関係を断ち切り」「キャンパス内での親パレスチナ人の声に対する弾圧を終わらせること」を求めた。同校では3月12日にも「パレスチナにおける虐殺戦争と植民地化を終わらせるために」という集会を行い、約300人の学生が円形劇場を占拠した。

フランスにはパレスチナを支持する約600万人のアラブ系移民と、イスラエルを支持する約50万人の在仏ユダヤ人が住んでおり、両者の緊張が高まることに仏政府は神経をとがらせている。

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