イランがイスラエルに報復 300以上の無人機・ミサイル

【エルサレム森田貴裕】イランは13日夜から14日未明にかけ、イスラエルに向けて多数の無人機やミサイルを発射した。今月1日に在シリアのイラン大使館がイスラエル軍によるとみられる空爆を受け、イランは報復を宣言していた。イランによるイスラエル本土への直接攻撃は初めて。報復の応酬が続けば、中東地域全体を巻き込む紛争に発展する可能性がある。

イランの精鋭「革命防衛隊」は13日夜、声明で、イスラエルの特定の標的に対して大規模な攻撃を開始し、数十機の無人機やミサイルを発射したと発表した。イラン国営メディアが伝えた。

イランからの大規模な攻撃にさらされたイスラエルでは14日未明、エルサレムなど各地で空襲警報が鳴り響き、X(旧ツイッター)に、撃ち落とされた飛翔体が爆発音とともに光の玉となって落下する動画が投稿された。

イスラエル軍報道官は14日、記者会見で、イランから300以上の無人機や巡航ミサイル、弾道ミサイルが発射され、99%を迎撃したと明らかにした。報道官によると、ミサイルの一部がイスラエル南部のネバティム空軍基地に着弾し小規模な被害が出たほか、少女1人が迎撃ミサイルの破片で重傷を負った。

イスラエルのネタニヤフ首相は14日、自身のXで、イランからの攻撃について「われわれは迎撃し、阻止できた」と成果を強調。「共に勝利しよう」と国民に呼び掛けた。ガラント国防相は「作戦は、まだ終わっていない」と反撃の可能性を示唆した。

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