イスラエル軍 戦闘員100人殺害 1ヵ月間戦闘休止巡り協議  

ガザ地区南部のラファで、イスラエルによるモスク空爆の跡地を捜索するパレスチナ人=2024年1月24日(UPI)

【エルサレム森田貴裕】イスラエル軍報道官は23日夜、記者会見で、パレスチナ自治区ガザ南部の最大都市ハンユニスの西部地区で攻勢を強め、イスラム組織ハマスの戦闘員100人以上を殺害したと発表した。

イスラエル軍は23日、ハマスの幹部らが潜伏しているとみられるガザ地区南部ハンユニスを包囲した。軍はまた、ガザ地区にあるハマスの前哨基地や軍事インフラを攻撃した。軍によると、ここ数日で1・5㌔に及ぶ地下トンネル網やロケット弾の製造施設を破壊したという。

軍報道官はまた、22日の戦闘で兵士24人が死亡したと発表した。1日の戦死者としては最多。

イスラエルは、軍事攻撃の対象となっているハンユニスの民間人に対して、人道支援を行っている海岸に近い地域へ退避するよう呼びかけている。

イスラエルのネタニヤフ首相は24日、国会で、「われわれの戦争の目標は明確だ。ハマス壊滅と人質全員の帰還を完全に達成するまで戦い続ける」と宣言。「これはイスラエル戦没者の意志でもある」と強調し、ガザ地区での軍事作戦を継続する意向を改めて示した。

一方、米メディアは23日、イスラエルが提案した最大2カ月の戦闘休止を巡る交渉で、ハマスが拒否したと報じた。報道では、1カ月間の戦闘休止案を軸に交渉が継続中だと報じられている。イスラエル紙イディオト・アハロノト(電子版)は、イスラエル政府関係者の話として、ハマスは態度を硬化させるばかりで交渉に進展はない、と伝えた。

イスラエルは人質全員の解放を求め、恒久的停戦には応じない方針だ。一方のハマスは恒久的停戦とガザ地区からのイスラエル軍撤収を要求しており、双方の隔たりは大きく難航が予想される。

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