イスラエル首相、ガザの永久占領を否定

【エルサレム森田貴裕】イスラエルのネタニヤフ首相は10日、ビデオ声明を発表し、軍事侵攻を続けるパレスチナ自治区ガザについて、「イスラエルにはガザ地区を永久に占領したり、市民を強制退去させたりする意図はない」と強調した。

ネタニヤフ氏は、「われわれは民間人ではなくイスラム組織ハマスと戦っており、国際法を完全に順守して作戦を行っている」と主張。また、「ハマスの排除と人質の解放を達成し、ガザ地区が非武装化、非急進化されれば、イスラエルとパレスチナの双方にとってより良い未来になる可能性がある」と語った。

戦後のガザ地区の統治を巡っては、ブリンケン米国務長官が10日にパレスチナ自治政府のアッバス議長と会談し、ヨルダン川西岸地区とガザ地区の統合について協議。アッバス氏は、ガザ地区統治に向けて自治政府を改革する用意があると述べたという。イスラエルは、自治政府によるガザ地区統治に反対している。

イスラエルのメディアによると、ハマスが拘束している人質の解放交渉再開に向け、イスラエル代表団が10日にエジプトを訪問した。ただ、交渉に進展は見られていない。イスラエル当局者らによれば、交渉を仲介するカタールが提示した案は、人質全員の解放と引き換えに、イスラエル軍のガザ地区撤退や戦闘の終結、ハマス幹部の亡命が条件に含まれており、交渉には程遠かったという。

ハマスは10日の声明で、交渉再開に関する報道を否定した。ハマスの最高指導者ハニヤ氏は9日、収監されているパレスチナ人の囚人全員が釈放されない限り、イスラエルは決して人質を取り戻すことはないと述べている。

一方、イスラエル軍は10日、ガザ地区南部の最大都市ハンユニスで人質が拘束されていた地下トンネルを発見したと発表した。軍報道官は、人質がいたことを示すDNA鑑定の結果など証拠があるとし、「人質はこのトンネル内に拘束されていた」と述べた。ただ、人質の身元など詳細は明らかにしなかった。

イスラエル軍は、人質132人が今もガザ地区で拘束されているとみている。

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