ハマス戦闘員多数投降 衝突2カ月 イスラエルが攻勢

7日、パレスチナ自治区ガザ南部ラファで、イスラエルの 空爆で壊れた建物のがれきの中を歩く男性(AFP時事)

【エルサレム森田貴裕】イスラム組織ハマスとイスラエル軍との衝突は7日、開始から2カ月が経過した。イスラエル軍地上部隊はパレスチナ自治区ガザ全域で攻勢を強めている。

イスラエル軍報道官は7日、ガザ地区北部で多数のハマス戦闘員が投降したと明らかにした。報道官は、「数百人を拘束し、尋問している」とし、「得られた情報はハマスの壊滅のために役立つ」と述べた。SNS上には、戦闘員とみられる多数のパレスチナ人の男が下着姿でイスラエル軍の車両に乗せられて連行される様子などの画像が投稿された。

軍報道官はまた、「軍は、ガザ地区の南北にあるハマスの拠点に対し激しい攻撃を続けている」と強調。地下トンネルに隠れている上級司令官を含む多数のハマス戦闘員を殺害し、軍事インフラの破壊も継続していると説明した。

イスラエル軍は8日、過去1日でガザ地区にあるハマスの軍事施設や武器庫など450カ所以上を標的に攻撃したと発表した。軍によると、ガザ地区南部ハンユニスでは、ハマス戦闘員に狙いを絞ってドローン(無人機)を使った空爆を実施し、多数の戦闘員を殺害したという。軍は、10月7日のイスラエル南部への奇襲攻撃の首謀者とされるハマスのガザ地区トップ、シンワル氏がハンユニスに潜伏している可能性があるとみて、捜索を続けている。

一方、イスラエル北部国境付近では7日、レバノン南部からイスラム教シーア派武装組織ヒズボラの戦闘員により対戦車誘導ミサイルが発射され、イスラエルの車に直撃し、民間人1人が死亡した。ハマスとの交戦が開始されて以降、北部国境付近での民間人犠牲者は4人となった。イスラエル軍は、報復として、ヒズボラの拠点多数を空爆し、複数の戦闘員を殺害したとしている。

イスラエルのネタニヤフ首相は7日、「ヒズボラが全面戦争を始めれば、レバノン南部や首都ベイルートはガザ地区のようになるだろう」と牽制(けんせい)した。

ガザ保健省によると、衝突が始まった10月7日以降、ガザ地区の死者数は1万7100人を超えた。イスラエル側は約1200人が犠牲になった。

イスラエル軍は、人質138人が今もガザ地区で拘束されているとみている。

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)ガザ事務所のホワイト所長は8日、「ガザ地区では市民の秩序が崩壊しており、特に夜間は治安が悪化している。一部の支援物資を運搬するトラックが略奪され、国連の車両が投石を受けている」とX(旧ツイッター)で述べた。ラファの人道支援センターには食料などが不足し、市民は飢餓の危機に直面しており、 路上で生活する避難民が増え、 病気の発生が懸念されるという。

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