イスラエル軍、ガザ全域で空爆 戦闘休止交渉は中断

2日、パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスで、イ スラエル軍の空爆後に退避する人々(AFP時事)

【エルサレム森田貴裕】イスラエルとイスラム組織ハマスの7日間の戦闘休止が終わり、パレスチナ自治区ガザに残る人質の解放とハマスの壊滅を目指すイスラエル軍によるハマスへの激しい攻撃が再び始まった。

ハマスとの戦闘を1日に再開したイスラエル軍は2日、ガザ地区全域でハマスの軍事拠点や武器庫など400カ所以上を標的に空爆を実施したと発表した。軍によると、ガザ地区南部ハンユニスでも50カ所以上を標的に大規模な攻撃を行ったという。軍は攻撃前、住民に避難を呼び掛けている。軍はまた、空爆でハマスの司令官を殺害したと述べ、空爆の映像も公開した。

ガザ保健省によると、戦闘が再開された1日以降、ガザ地区で少なくとも200人が死亡した。衝突が始まった10月7日以降の死者数は1万5200人に上った。イスラエル側は約1200人が犠牲になった。

イスラエルとハマスの仲介を担うカタールや米国などは戦闘休止の再開に向け協議を続けていたが、イスラエルのネタニヤフ首相は2日、交渉が行き詰まったことを理由に、カタールに派遣していた交渉担当者の引き揚げを命じた。

一方、ハマスの政治部門高官は2日、中東の衛星テレビ局アルジャジーラに、「現在、交渉は行われていない」と述べ、交渉が中断したことを明らかにした。ハマス側は、本格的な停戦が実現するまでイスラエル人の人質は解放しないとしている。

イスラエルのガラント国防相は2日、「ハマスが合意を破り、ガザ地区で拘束する女性15人と子供2人の解放を拒否した」と説明し、「わが軍がガザ地区での地上攻撃を強化することで、ハマスは残る人質を解放するだろう」と強調した。

ハマスは戦闘休止の期限終了前から、ガザ地区からイスラエル南部や中部テルアビブなどに向けて多数のロケット弾を発射し続けている。

国連人道問題調整事務所(OCHA)などによるとガザ地区に2日、食料や水、医薬品などの人道支援物資を積んだ少なくとも50台のトラックや、燃料13万8000リットルを積んだトラックが入った。イスラエルは、戦闘再開でガザ地区への人道支援物資の搬入を禁止していた。米国はイスラエルに対し、戦闘休止期間中と同様に毎日、支援物資を積んだトラック200台がガザ地区へ入るよう求めていた。

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