イスラエル ガザで「限定」作戦 侵攻準備

ハマス排除、人質帰還に全力

イスラエル ガザの地図

【エルサレム森田貴裕】パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエル軍の交戦は26日も続き、ガザ地区北部では一時イスラエル軍の地上部隊が作戦を展開した。イスラエルのネタニヤフ首相は25日夜、地上侵攻の準備を表明した。

イスラエル軍は26日、ガザ地区北部で25日夜から26日未明にかけて、「大規模な地上侵攻作戦の準備段階として、一時的に戦車部隊と歩兵部隊による限定的な襲撃を行った」と発表。ガザ地区への経路を開く映像も公開した。同軍によれば、国境地域にあるハマスの対戦車誘導ミサイル発射拠点など多数のインフラを攻撃し、作戦後に部隊は撤収したという。

イスラエル軍はまた、ガザ地区全域で過去24時間にモスク(イスラム礼拝所)や幼稚園に隣接するミサイル発射装置を含むハマスの拠点250カ所以上を標的に空爆を行ったと発表。海軍は地対空ミサイル発射拠点を攻撃したという。

ネタニヤフ首相は25日夜、国民向けにテレビ演説し、ハマスの壊滅と人質の帰還に向けて、「われわれは(ガザ地区への)地上侵攻の準備を進めている」と表明した。「いつ、どのように行うか、どれだけの規模になるかなど作戦の詳細は明かせない」としたが、侵攻の開始時期については戦時内閣が決定すると述べた。

ネタニヤフ氏は、「軍事力と統治能力を破壊してハマスを排除し、人質の帰還に向けて全力を尽くすことが戦争の目的だ」と強調。「われわれは既に数千人のテロリストを殺害したが、これは始まりにすぎない」と述べた。

ハマスの奇襲攻撃を許したことについては「自分を含め、誰もが答えを出さなければならないだろう」と述べ、戦後に詳細な検証を行うとした。

7日のハマスによる奇襲攻撃では、イスラエル南部で1400人以上が死亡し、220人以上が人質としてガザ地区へ連れ去られた。ハマスはこれまでに人質4人を解放した。イスラエル紙ハーレツは25日、関係筋の話として、数日以内に多数の人質が解放される可能性があると報じた。

パレスチナ当局は26日、イスラエル軍の空爆によるパレスチナ側の死者数が7日以降、計7000人を超えたと発表した。イスラエル軍報道官は26日、「ハマスは死者数を水増ししている、だまされてはいけない」と述べた。

バイデン米大統領は25日、ネタニヤフ氏と電話会談し、イスラエルには国民を守る「権利と責任」があると繰り返し述べた。また、戦争後の解決策の重要性を強調した。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は25日、米政府が中東に駐留する米軍を守るための防空システムを配備するまで、イスラエルにガザ地区への地上侵攻を遅らせるよう要請し、イスラエルがこれに同意したと報じた。シリアやイラクなどの米軍基地には親イラン武装勢力などからの攻撃が相次いでいる。

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