イスラエル軍、攻撃強化人道支援物資、ガザ地区へ

21日、パレスチナ自治区ガザで、空爆で破壊 された住宅を捜索する人々(EPA時事)

【エルサレム森田貴裕】パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエル軍の交戦は22日も続き、ガザ保健省によると、ガザ側の死者数は少なくとも4385人に上った。イスラエル側の死者数は1400人以上で、双方の犠牲者は計5700人を超えた。

ガザ地区では、イスラエル軍による激しい空爆が続けられ、ハマスはイスラエル中部テルアビブなどに向けてロケット弾の発射を続けている。

イスラエル軍報道官は21日、戦争の次の段階に備えるためとしてハマス拠点への攻撃を強化すると発表。同軍は、ガザ地区北部の住民に対し南部への避難を引き続き呼び掛けている。

イスラエル軍は21日夜から22日朝にかけてガザ地区のハマス施設が入る高層ビルや武器庫、地下トンネルなど数十カ所を標的に空爆を実施した。同軍によると、この空爆でハマスの上級司令官や特殊部隊の戦闘員が死亡。武装組織が作戦室として使用していたモスク(イスラム礼拝所)も破壊されたという。

またイスラエル北部レバノンとの国境では21日、イスラム教シーア派武装組織ヒズボラが、北部に展開するイスラエル軍部隊に向けて対戦車誘導ミサイルを発射し、兵士数人が負傷した。

中東メディアによると、ハマスは21日、拘束する人質のうち、新たに女性2人を人道上の理由で解放すると仲介役のカタールに伝えたが、イスラエル側が拒否した。イスラエル首相府は声明で、ハマスの主張は「虚偽のプロパガンダだ」と反発。「人質を帰還させるためあらゆる手段を講じる」と述べた。ハマスはその後の声明で、20日に米国人2人を解放したのと同様に22日に解放する用意があると主張した。

イスラエル軍によれば、これまでにハマスによってガザ地区に連れ去られ拘束されていると確認できた人質は212人に上る。

一方、人道危機が深刻化しているガザ地区に21日、トラック20台分の人道支援物資が届けられた。報道によると、ガザ地区南部のエジプト境界にあるラファ検問所から、医薬品や食料が搬入された。トラックが検問所を通過してからわずか20分後には、検問所は再び閉鎖されたという。国連は1日当たりおよそトラック100台分の人道支援物資が必要だとしている。

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