ガザ避難民100万超 南部の検問所、開放難航

15日、パレスチナ自治区ガザのラファにある難民キャンプで、イスラエルの攻撃後、がれきの上で頭を抱える若者(AFP時事)

【エルサレム森田貴裕】パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエル軍の交戦は16日、10日目に入った。イスラエル軍による大規模な地上侵攻が迫る中、双方の犠牲者は4100人を超えた。

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は15日、ガザ地区の人口の約半数に当たる100万人以上が住居を追われ、避難したと明らかにした。支援物資搬入のためにイスラエルとハマスが数時間停戦し、ガザ地区南部のエジプト境界にあるラファ検問所が16日午前9時に再開されると一部メディアで報じられたが、イスラエルのネタニヤフ首相はこれを否定。同検問所の開放は難航している。

ハマスは16日もイスラエル中部や南部に向けて多数のロケット弾を発射した。またレバノンからは、イスラム教シーア派組織ヒズボラやパレスチナ武装勢力がイスラエル北部に向けて多数の対戦車ミサイルやロケット弾を発射。これに対し、イスラエル軍はハマスの軍事施設やヒズボラの軍事拠点に空爆を続けている。

イスラエル軍報道官は16日、ハマスによってガザ地区に連れ去られた人質は、確認できただけでも199人に上ると発表。イスラエル人家族らの報告によると、少なくとも350人の消息が不明だという。

イスラエル国防省は16日、ヒズボラや武装勢力によるイスラエル北部への攻撃が急激に増加していることを受け、イスラエル北部のレバノンとの国境沿いにある28のコミュニティー住民の避難計画を発表した。国境から2㌔圏内の住民を近く、安全な地域へ避難させるという。ヒズボラの攻撃で、これまでにイスラエル兵士3人と民間人1人が死亡している。

一方、ガザ地区では人道危機が深刻化している。イスラエルは15日、ガザ地区への給水を再開したが、イスラエル軍の避難通告でガザ地区北部の住民が南部に押し寄せ、必需品の不足が深刻な状況になっている。

spot_img