パレスチナ情勢緊迫 双方で900人以上死亡 ハマスが大規模攻撃

イスラエルは空爆で報復

7日、パレスチナ自治区ガザで、イスラエル軍の空爆後に 立ち上る黒煙(AFP時事)

【エルサレム森田貴裕】パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスが7日、イスラエルに対する大規模攻撃を開始、イスラエルも直ちに反撃を行い、双方に多数の死傷者が出ている。イスラエル側は「すべてが選択肢にある」(イスラエル軍報道官)と今後、地上部隊を展開する可能性を示唆、情勢の激化は必至だ。

衝突は8日も続き、国営メディアによるとこれまでにイスラエル側で600人以上が死亡、2000人以上が負傷した。一方、ガザ地区では、イスラエル軍による報復攻撃で、パレスチナ保健省によると少なくとも320人が死亡、2000人が負傷した。

イスラエル軍によると、ハマスは7日早朝、イスラエル南部や中部に向けてロケット弾3000発以上を発射。同時にハマス戦闘員数百人がイスラエル南部に侵入し、住民らを殺害するなどした。住宅地や警察署など少なくとも22カ所でイスラエル軍と戦闘部隊の間で一晩中激しい銃撃戦が続いた。軍報道官は8日、交戦で「ハマス戦闘員400人が死亡し、数十人が逮捕された」と発表した。

ネタニヤフ首相は7日夜、国民に向けて演説し、「今回のような大規模攻撃は前例がなく、二度と起こさせない」と強調。「軍は直ちに武力で報復し、ハマスが使用するインフラを破壊する」とハマスの攻撃能力の粉砕の意向を表明した。

イスラエル軍は8日、ガザ地区にあるハマス本部など関連施設が入った高層ビル10棟を標的に攻撃したと発表した。イスラエル側の人的被害は2006年のイスラム教シーア派武装組織ヒズボラとの交戦を上回った。

また、ハマスはイスラエル兵、住民らを誘拐し、ガザに連れ帰っており、残虐行為や、今後、人間の盾などに利用されることなどが懸念されている。

ハマスは大規模攻撃の理由として、エルサレム旧市街のイスラム教聖地にある「アルアクサ・モスク」敷地内でユダヤ人の礼拝をイスラエル当局が密(ひそ)かに許可し、冒涜(ぼうとく)されたとしている。

8日にはレバノンからイスラム教シーア派武装組織ヒズボラによる迫撃砲攻撃があり、イスラエル軍も砲撃で応戦した。今後、戦火が拡大する恐れがある。

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