【エルサレム森田貴裕】スーダンの首都ハルツームなどで15日に始まった正規軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の衝突は18日も続き、世界保健機関(WHO)がスーダン保健省の報告として発表したところによると、4日間の戦闘で少なくとも270人が死亡、2600人以上が負傷した。
米国などの要請により双方が24時間の停戦にいったんは合意したものの、首都ハルツームでは18日午後6時(日本時間19日午前1時)の停戦発効直後から銃声が響き、数時間後には戦闘が激化した。カタールの衛星テレビ局アルジャジーラが報じた。
軍とRSFは、それぞれ声明を出し、相手側が停戦を守らなかったとして互いに非難した。
報道によると、ハルツームの市街地では双方の激しい銃撃や砲撃、軍の戦闘機による空爆によって、住民が自宅から出られない状況が続いているという。
スーダンではこれまでに国連世界食糧計画(WFP)の職員が衝突に巻き込まれ3人が死亡するなど、支援活動にも影響が及んでいる。
国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は、ハルツーム周辺で人道支援活動を行うことはほぼ不可能だとして、スーダンの医療が崩壊の危機に瀕(ひん)していると警告した。