トップ国際朝鮮半島戦作権の移管後がより重要だ【セゲイルボを読む】

戦作権の移管後がより重要だ【セゲイルボを読む】

 韓米同盟に警告灯が点(つ)いた。進行中だった韓米連合軍事演習「乙支フリーダムシールド(自由の盾)」がドナルド・トランプ米大統領の指示により突然縮小した。当初11日間の予定だった演習は5日に減り、後半の反撃演習も取り消された。これを単に北朝鮮の金正恩総書記に送る対話のシグナルだとだけ解釈してはならない。トランプ氏は演習費用を問題にし、イラン問題で韓国が十分に協力しなかったという不満も表した。

米韓合同軍事演習で渡河作戦を行う様子=2025年3月(AFP時事)
米韓合同軍事演習で渡河作戦を行う様子=2025年3月(AFP時事)

 一方で北朝鮮には誤った学習効果を与えた。韓米連合演習が軍事的必要ではなく、米大統領との交渉によって縮小できる対象であることを確認させたのだ。さらにロシアと同盟を結び、対ウクライナ戦争に参戦して実戦経験と軍事技術を得ている。北朝鮮の脅威は大きくなるが、これを抑制する連合演習は政治的状況によって揺さぶられるという逆説的な状況だ。

 ところが韓国政府は戦時作戦統制権(戦作権)の移管を急いでいる。さらに疑わしいのは、国防部が今回の演習時に予定された未来連合軍司令部の完全運用能力(FOC)共同評価を17~18日に正常に実施したと主張した点だ。演習自体は初めからごたごたし、最終的には半分になって、後半部の反撃演習はキャンセルされた。それでも共同評価を終えたという国防部の主張に誰が納得するだろうか。

 今、重要な問題は「いつ戦作権を移管するか」ではない。「移管した後、韓米同盟はどんな姿になるだろうか」がはるかに重要だ。残念ながら、現在の政府の議論ではその絵が見えてこない。移管時期と手続きは話し合いながら、韓国軍隊長が未来連合司令部を指揮するに際し、米軍増援戦力と戦略資産をどのように確保し、北朝鮮の核使用状況で韓米がどのように共同で意思決定し、戦うかについての青写真は心もとない。

 戦作権を取り戻すと米国への軍事的依存が消えるわけでもない。むしろ北朝鮮の核問題が常態化した時代には、国軍の通常戦力と米軍の核戦力との結合(CNI)がより重要になる。必要なのは、より高いレベルの連合指揮とCNIを含む軍事的結合だ。

 米軍増援戦力も、もはや当然の定数ではない。欧州・中東・インド太平洋の危機が同時に進行する多重戦域時代には、米国も戦力の優先順位を選択しなければならない。韓米同盟の範囲も朝鮮半島を越えなければならない。中東まで海上安全保障、サイバー・宇宙、防衛産業と先端技術で韓国の役割を拡大しなければならない。

 このように同盟が揺らいでいる状況であるにもかかわらず、政府は韓米合同軍事演習の縮小によって北朝鮮との対話の環境が整ったと歓迎している。安保を固めてこそ、対話も平和も可能になる。政府が国民に示さなければならないのは、移管の日程ではなく、移管後の韓米同盟による連合防衛の青写真だ。本当に必要なのは、韓国が主導しながらも米国の軍事力をどれだけ確実に朝鮮半島防衛に結合させるかについての戦略である。戦作権移管を前に韓米同盟の未来をまず提示しなければならない。

(梁旭(ヤンウク)峨山政策研究院研究委員、8月21日付)

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