トップ国際朝鮮半島朝米中を誘い込む外交力があるか【セゲイルボを読む】

朝米中を誘い込む外交力があるか【セゲイルボを読む】

 李在明大統領が第81周年光復節(植民地解放記念日)の祝辞で、停戦体制を平和体制に転換するための当事者間の議論を提案した。議論の主体には具体的に言及しなかったが、韓国と共に停戦協定締結当事者である北朝鮮、米国(国連軍)、中国の4者を取り上げたものとみられる。今回の提案が空論で終わらないためには、現実に基づく冷静な判断の上で、米朝中を誘い込む外交力が必要だ。

朝鮮戦争休戦協定に調印する場面を描いた戦勝事跡館(北朝鮮・平壌)にあるモザイク画=2011年(時事)
朝鮮戦争休戦協定に調印する場面を描いた戦勝事跡館(北朝鮮・平壌)にあるモザイク画=2011年(時事)

 4者会談は1996年の韓米首脳による公式提案後、97~99年に本会談が6回開催されたが、各国の同床異夢の中で失敗した苦い経験がある。平和共存と共同繁栄は必ず成し遂げなければならない重要な課題であるが、現在の朝鮮半島周辺の状況において、解決しなければならない関門は当時よりも多くなっている。

 何より北朝鮮の非核化と終戦体制を一緒に実現させることが課題だ。李大統領は祝辞で、当事者議論の過程で、北朝鮮の核能力の高度化を中断できる実効的な方案が議論できると述べた。核放棄どころか核保有国の地位を既成事実化する北朝鮮がすんなりと応じるかどうかは不透明だ。

 さらに、北朝鮮の参加を説得しなければならない米中は、1990年代末とは異なり、戦略的競争を繰り広げている。韓米中が北朝鮮に対して意気投合した当時のような協力は簡単ではない。米中関係を変化させる力がない韓国としては結局、両国参加のためにはインセンティブを提供するしかないということが負担になってくる。

 この点で米国との事前調整が重要だ。共感を築くことなしに話を前面に出した戦時作戦統制権の移管、国連司令部の非武装地帯(DMZ)管轄問題などのような諸問題が持ち出される可能性がある。これらは韓国内に葛藤が起こる要因になることを警戒しなければならない。

 李大統領が日本に対し歴史を巡る反省を求めるより、未来のための協力を強調したことは意味がある。それでも日本の現職閣僚4人が軍国主義の象徴である靖国神社を参拝したことには憤りを感じる。安保協力の進展が重要な時に、最近訪韓した小泉進次郎防衛相の参拝はさらに腹立たしい。高市早苗首相は直接参拝をせず、自民党総裁名義の供物(真榊〈まさかき〉)だけを送ったが、8・15戦没者追悼の辞で「反省」には言及しなかった。

 韓日協力は韓国の努力だけではできない。日本側の誠意ある姿勢がなければならない。韓国政府は高市首相の国政運営が難しくなれば、支持層結集のために任期内に靖国神社を参拝する可能性が高いだけに、これに備えなければならない。

(社説より、8月16日付)

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