
米大統領府(ホワイトハウス)が韓国政府のクーパン関連措置を問題にして、米企業に対する差別の可能性を公に提起した。ホワイトハウス当局者は2日(現地時間)、「李在明政府がクーパンを名指しして標的にしている」とし、「韓国政府がクーパンをはじめとする米技術企業を差別的に標的にしている」と主張。さらに「米デジタルサービスに対する市場アクセス制限を容認しない」とまで言及した。
ホワイトハウスが特定企業を取り上げ、韓国政府の法執行を問題としたのは異例だ。クーパン騒動が企業と政府間の紛争を超えて韓米通商問題に飛び火する可能性に備えなければならない。
今回のホワイトハウスの表明は、前日に公開された米下院法務委員会のクーパン関連報告書とタイミングを合わせて出された。報告書は半分以上をクーパン騒動に割き、韓国政府の規制対象となった「被害企業」と描写した。個人情報流出の疑いを受ける元職員(中国籍)のノートパソコンを中国から回収した過程に国家情報院が介入したというクーパン側の主張もそのまま盛り込んでいる。
その一方で、韓国政府の説明は十分に反映されていない。外交部は報告書が政府の立場と事実関係を正しく反映していないと遺憾を表明し、国情院も「明らかな虚偽」だと反論した。クーパン側の論理が米政府と議会の判断を左右したわけだ。ホワイトハウスと米議会が事実上、クーパン側の「一方的な主張」の肩を持つのだとすれば、韓国政府の説明や対応が、米の政策決定プロセスに十分に伝わっていなかったという証拠である。韓国政府の対米外交・ロビー力量が一企業よりも劣っていたとは恥ずかしいことだ。
米がクーパン騒動を「デジタル貿易障壁」と規定し始めれば、通商対立へ性格が変わってくる。対米外交ラインが具体的事実に基づいて米側の偏った認識を変えなければならない。下半期には、原子力協定の改正、戦時作戦統制権の移譲、原子力潜水艦の議論など、韓米間の主要安保懸案も続々と予定されている。企業を巡る個別紛争が通商と外交、安保協力全般にまで広がることは両国にとって望ましくなく、何より国益にも役立たない。
政府は、個人情報保護法違反制裁は、企業の国籍とは無関係な法執行の領域であることを米側に説明しなければならない。クーパンは3000万人を超える加入者の個人情報を流出させたことが認められ、課徴金を課され、捜査も受けている。この前に韓国企業のネイバーとカカオ、SKテレコムも個人情報流出事故でクーパンと同じ処分を受けた。クーパン論争が不要な韓米通商の葛藤へ拡散しないように、より機敏で戦略的な対応が切実だ。
(論説室の視点、7月4日付)






